ホームで川崎に惨敗、今季初の連敗と正念場を迎えた町田。上手くいっていない今こそ問われる黒田監督の求心力【コラム】
「どうした、町田」
もし川崎フロンターレに敗れ、このタイミングで今季初の連敗を喫したらF C町田ゼルビアのJ1制覇への物語はエンディングを迎えるだろう。2024年10月5日、そんなことを考えながら、町田対川崎の一戦を観戦取材していた。 【画像】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集! この日の町田は従来の4-4-2システムを採用し、4バックの中央部に昌子源と望月ヘンリー海輝を配置。その2人を軸に立ち上がりの苦しい時間帯を凌ぐと、13分、藤本一輝のチャンスメイクから中島裕希の渾身の一撃で先制した。 しかし、勢いに乗るかと思いきや、28分にカウンターからあっさりと追いつかれると、38分にはG K谷晃生のキックミスから2点目を献上。前半のうちに逆転されてしまった。 シーズン前半戦は鉄壁だった守備がいとも簡単に崩される。前線からのプレスが甘く、攻→守へのネガティブトランジションがいまひとつで、後手に回るケースが頻発してカウンターを食らいまくっていたのだ。 「どうした、町田」 記者席から見て抱いた感想がそれだった。 後半の頭から藤尾翔太、オ・セフンと2トップを入れ替えた町田だが、その交代策も実らず、相手にPKを与えて1-3と突き放されてしまう。今季前半戦の町田なら1-0のまま逃げ切っていたかもしれないが、当時の粘り強さはもはや消えていた。結局、71分に4点目を奪われた町田は1-4と不甲斐ないスコアで敗れた。 今季のリーグ戦33試合目にして初の連敗。外部からの圧(誹謗中傷)も選手たちのメンタルに影響しているのではないかと、そう疑ってしまうほど低調なパフォーマンスだった。 ある意味、町田は正念場を迎えている。ホームで惨敗、今季初の連敗。上手くいっていない今こそ、黒田監督の求心力、真価が問われるはずだ。 取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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