「食器用スポンジの洗う面、勘違いしてない?」夏はスポンジにとっても厳しい環境下…“スポンジ博士”が正しい置き方、使い方、替え時を徹底解説
スポンジをシンクに横向きに置くのは避けた方が良い
「風通しの良い状態で保管してください」とありましたが、多くの方はシンクにそのまま置いておいたり、スポンジラックに入れていたりすることが多いと思います。どのような置き方が理想なのでしょうか? 「スポンジとラックとの接地面の面積が少なければ少ないほど風通しが良くなり、乾きやすくなります。なので理想は立てて置いておくのが良いですね。たまに複数のスポンジを使い分けている方が、それらのスポンジをぎゅうぎゅうに密集させて置いていることがありますが、風通しが悪くなってしまうので複数個を並べる場合も少し隙間を開けていただければと思います」(スポンジ博士 原井敬さん) シンクに備え付けのスポンジラックがない場合は100円ショップなどで売られているスポンジキャッチシール・スポンジホルダーを取り付けるのが良いとのことでした。
しっかり乾かそうと直射日光に当てる……のもNG!?
シンク中でもできるだけ風通しが良い場所に保管すべき、とのことでしたが、キッチンに窓がある方は日当たりの良い場所に置いておけばスポンジがしっかり乾いて良いのでは?と思いきや、「実は直射日光はウレタンスポンジの変色・劣化の原因になるので避けて頂きたいです」……スポンジって意外と繊細です。 「そうですね、よく『スポンジを煮沸消毒しても良いですか?』と質問されるのですが、100℃以上のお湯でグツグツ煮てしまうと、スポンジの劣化を早めることになるので避けて頂きたいです。 どうしても消毒したい場合には、『熱湯消毒』をおすすめしています。『熱湯消毒』は90℃ぐらいのお湯の中にスポンジを5分程度入れてから冷水に移し、水気を切って乾かす方法です。なぜ冷水に入れる必要があるかというと、せっかくお湯で消毒しても、そのまま放置しスポンジの温度が30℃くらいになってしまうと、菌が繁殖しやすくなってしまうからです」(スポンジ博士 原井敬さん) 30℃くらいで最も菌が繁殖してしまうということは、今年の猛暑で室温が30℃近くなった状態もスポンジに菌が繁殖しやすいということ……!? 「そうです。梅雨時から夏にかけては、スポンジにとっても厳しい環境下です。できる限り水気を切って、風通しの良いところに置いておくことを心掛けてほしいですね」(スポンジ博士 原井敬さん) 役目を終えたスポンジは「燃えるゴミ」として捨てて良いのでしょうか? 「自治体によって回収方法は異なると思いますが、そうしている方が多いと思います。ただ、スリーエムでは2019年からリサイクルプログラムを実施しています。使用済みのキッチンスポンジを回収して、別のプラスチックに生まれ変わらせるプログラムなのですが、カインズやスギ薬局の一部店舗・銀座ロフトなど180か所ほどで回収しています」(スポンジ博士 原井敬さん) 近くに回収拠点がある方は協力したいですね!