松山英樹「あそこまで血が出ているとは…」 連日の打球事故で観客を心配「大丈夫ですか」
ZOZOチャンピオンシップ第3日
日本開催の米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日が26日、千葉・アコーディアG習志野CC(7079ヤード、パー70)で開催された。65位から出た松山英樹(LEXUS)は、5バーディー、1ボギーの66で回って通算3アンダーとし、59位に浮上した。今大会初のアンダーパー。最終9番パー4では第2打が女性の頭に直撃する事故が発生し、松山自身も「あそこまで血が出ているとは……」と動揺を隠せなかった。 【画像】松山英樹の打球が観客に直撃 お詫びとして手渡したサイン入りグローブの写真 インスタートした松山の最終9番パー4。放った左ラフの第2打は、グリーン左サイドに飛んだ。「ファー」。そこにはギャラリーが密集していた。危険を察知したキャディーによる発声だったが、ボールは女性の右頭部を直撃した。 女性は出血し、その場に横たわった。松山が駆けつけても、動けずにいた。2分後、カートの準備が整うと、女性は周囲に支えられながら起き上がった。「大丈夫ですか」。松山の問いかけに女性は、少し微笑んで「大丈夫です」と返した。 その後、松山はピンまで15ヤードのアプローチを5メートルショート。パットも入らず、この日初めてのボギーを打った。アテスト後、記者から「9番のアクシデントは影響がありましたか」と問われると、「そうですね。あそこまで血が出ているとは思いませんでした」。松山が放ったショットによる打球事故は第2日にも発生しており、表情からは動揺が見えた。 2021年大会以来3年ぶりの優勝を期待されながら、初日、第2日はともに71。ショット、パットの両方が不調で歯がゆい状態だった。そして、朝の練習を終えると、「希望」を持って10番パー4からスタート。第2打をピン左1.5メートルにつけ、いきなりバーディーを奪った。 だが、以降はグリーンを外すなどしつつ、耐えながらチャンスを待って4バーディーを重ねた。結果としては66。ショットの状態が戻った手応えは「ないです」と即答しつつ、「悪いなりに(ミスが)幅に収まっていたので、スコアにつながったのだと思います。初日からこのスコアを出したかったですね」と実感を込めた。 残るは最終日の18ホール。IT企業ZOZOを創設した前澤友作氏(2022年8月にZOZO売却)の強い思いで、2019年から今大会が始まった。そして、今年が6年契約の最終年。21年大会を制している松山は、連日声援を送ってくれるギャラリーへの感謝を踏まえ「少しでもスコアを伸ばしたいです」と意欲を示した。首位は通算17アンダーのニコラス・エチャバリア(コロンビア)。日本勢トップは通算8アンダーの清水大成(ロピア)で、12位につけている。
THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida