ビットコイン、週間ベースで今年最悪レベルの下落へ-ETF需要失速
(ブルームバーグ): 暗号資産(仮想通貨)ビットコインは史上最高値から10%余り値下がりした。今年上場したビットコイン現物投資型上場投資信託(ETF)の購入意欲が弱まっていることが背景にあり、JPモルガン・チェースのストラテジストらは、値下がりがまだ続くと警告した。
10本のビットコイン現物ETFの3日間の資金流出額は、1月11日の上場以来最大を記録した。一方、ビットコインは4%下落し、週間ベースでは今年最悪の週の1つとなるペース。シンガポール時間22日午前6時57分(日本時間同7時57分)現在、ビットコインは6万5415ドル。
JPモルガンのストラテジストらは、ビットコインが「まだ買われ過ぎのようだ」と指摘。4月に見込まれる半減期に向けてさらに下落するとの2月の予想をあらためて示した。
ビットコイン「半減期」とは何か、価格上昇につながるか-QuickTake
ニコラオス・パニギリツオグル氏ら同行ストラテジストはCMEビットコイン先物の未決済建玉の持続とETFの資金フローの減少は、ビットコイン価格にとってかなりの弱気シグナルだと21日付のリポートで指摘した。
ストラテジストらは、「ビットコイン現物ETFへの資金純流入のペースは著しく鈍化しており、ここ1週間は大幅な流出が見られた」と指摘。「これはビットコイン現物ETFの資金フローが持続的に純流入となる一方だと特徴付ける考え方に疑問を投げかけた。ここ1週間の調整にもかかわらず依然として買われ過ぎのように見えるポジショニングが背景にあるだけに、半減期が近づくのに伴い利益確定の動きが続く公算が大きい」と分析した。
同行は先月、「ビットコイン半減期による高揚感が収まる」4月以降、ビットコイン価格は4万2000ドルに向かって下落すると予測していた。
原題:Bitcoin Set for One of Worst Weeks in 2024 as ETF Demand Falters (抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Elijah Nicholson-Messmer