引退から丸12年…元賞金女王・古閑美保がジュニア育成に意欲も「コーチにはなりたくない」理由
「気合と覚悟ができてジュニア育成をやるなら熊本で」
清元の存在だけでなく、早い時期からジュニア育成に力を入れていた熊本県ですが、「その人たちもどんどんいなくなっています。私に気合と覚悟ができて(ジュニア育成を)やるなら熊本で、と思っています」と古閑は明かします。 「今はトーナメント会場にもほとんど行かないから、ツアーも自分のことも客観的に見られるようになったと思います」と、人気の女子ツアーを見る目もシビアです。 「(ゴルフを)やらない人が名前を知っているのが成功した人。知名度がある人はそんなにいない。次から次へといろいろ出てきて分からない」とバッサリ。 昨年から勢いのある岩井ツインズ(明愛、千怜)と、地元の後輩で今季3勝と躍進している竹田麗央プロの名前を挙げるにとどまりました。 自ら清元2世として後進の育成にかかるときには「無敵(の選手)がつくれる」と古閑は笑顔で宣言しました。清元門下だけでなく、竹田の叔母である平瀬真由美(1993、94年)をはじめ、上田桃子(2007年)と多くの女王を輩出しているゴルフどころ熊本県。現在、メルセデス・ランキング1位の竹田の年間女王にも期待が懸かりますが、清元2世・古閑門下からさらに強い選手が出てくる日もそう遠くないのかもしれません。
古閑 美保(こが・みほ)
1982年7月30日生まれ、熊本県出身。2003年の「ヨネックスレディスゴルフトーナメント」でプロ初優勝。同年、LPGA新人賞と日本プロスポーツ新人賞を獲得。08年には自身初の賞金女王に輝いた。11年シーズンをもってトーナメントプロを引退。その後は、解説やトークショー、バラエティー番組などで活躍。ツアー通算12勝。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)