まるで別モノになる! 〈ポルシェ〉マンタイパフォーマンスキット
ただでさえ高性能なスポーツモデルだけれど、“クルマニア”である以上、“さらにその先”を知りたくなるのは性でもある。そう、そのためにカスタマイズやチューニングという手法が存在するのではあるけれど、やっぱり究極の憧れといえば“ファクトリーチューン”ではないかと。ベースの素性を知り尽くしたうえで性能を磨き上げる純正パーツたち……、ソレを装着したらウチの子はいったいどこまで到達してしまうのだろう!?(震) そんな夢の頂点でもあろう、とあるキットがこの秋から販売開始となったのでレポートしたい。〈ポルシェ〉のGTシリーズにのみ対応する、お値段もラグジュアリーなアップグレードキット“マンタイパフォーマンスキット”だ。
キットの名前になっているマンタイというのは、ドイツの名門サーキット“ニュルブルクリンク”からほど近くに本拠地を構えるレーシングチーム。WEC世界耐久選手権、ル・マン24時間レース、ニュルブルクリンク24時間レース、DTMなどを舞台に、数多くの優勝経験を持つ名門。1996年にオラフ・マンタイが創業し、現在では〈ポルシェ〉株を51%所有している。 そのモータースポーツシーンから得たノウハウや技術を惜しみなく投入してつくり上げたのがマンタイパフォーマンスキット。フロントに大型のスポイラーリップとサイドフラップを装着し、ダウンフォースを増加。ワイドなリアウイングはティアオフエッジ(ガーニー)が採用されている。エンドプレートも、そしてウイングの迎え角も大きく作られている。リアディフューザーのフィンはカーボンファイバーで、かなり延長されていて、リアホイールのエアロディスクもカーボンファイバー製だ。さらにオプションとして、軽量ホイールキットやレーシングブレーキパッド、牽引ループのトーフックなども選択できる。
これらを並べて見てみると、一つ一つが驚くほどミニマルだ。パワートレーンへのテコ入れもなく、こんなパーツだけでどれほどの変化が得られるのか、少なくとも見た目以外で、と半信半疑だったが、ドライブして驚いた。まるで別モノなのだ。