「受賞があと10年早かったら」亡くなった被爆者に思いをはせ まもなくノーベル平和賞授賞式 日本被団協 広島・平和公園では「平和を考えるきっかけに」
TBS NEWS DIG Powered by JNN
ノーベル平和賞の授賞式が日本時間の今夜行われるノルウェー・オスロには、広島のRCC中国放送・森元たか子記者がいます。 森元記者: 授賞式は「オスロ市庁舎」で行われます。被団協のみなさんは宿泊先のホテルで先ほど、全員で記念撮影を行ったということです。代表団の中には持病を抱え、体調が心配される方もいましたが、こちらに到着してからは記者会見や式のリハーサルなど細かいスケジュールをこなしてきました。 きのう会見した田中熙巳代表委員は「受賞があと10年早かったら」と、亡くなった被爆者たちに思いをはせました。代表団の中には、先人たちの遺影をそっと胸ポケットに忍ばせて、式に出席するという方もいました。来年、戦後80年を迎え、被爆者も高齢化する中、広島と長崎は特別な思いできょうの日を迎えました。 広島市の平和公園では、きょうも訪れた人たちが犠牲者を追悼していました。 東京から 「戦争は昔のことという感じがする。長い間たっているけれど(戦争を)忘れずに、平和について考えるきっかけになる」 広島市から 「どれほど苦しかったでしょうか。この苦しみを長崎と広島だけで決して繰り返さないように」 オーストラリアから 「ノーベル平和賞について詳しくは知らないが、(原爆の)悲劇がどれほどのことをもたらすかを世界に知らしめる素晴らしいことをしたに違いない」 高校生が描いた原爆の絵の展示も始まっています。 東京から 「気持ちが悲しくなる絵もいっぱいある。海外でも戦争があるが、核を落とさないでほしい」 「被爆者たちが生きているうちに核兵器をなくしたい。そして二度と戦争をしない」。原爆ドーム前では、授賞式の日にあわせて被爆者団体などが集まり、核兵器廃絶の思いを新たにしました。
TBSテレビ