故プリンス、映画『パープル・レイン』の家が期間限定で宿泊可能に
故プリンスの代表作『パープル・レイン』の映画に登場した家に期間限定で宿泊できる機会がAirbnbで公開された。音楽界のレジェンドの故郷である米ミネソタ州ミネアポリスを訪れる100名までのファンが、彼の文化的遺産を満喫できる場所に滞在できる。 茶色のトリムが施された白い2階建ての家の外観は地味に見えるが、この期間限定のAirbnbレンタル物件にはプリンスの信奉者たちを熱狂させるような要素が数多く用意されている。2階には、ペーズリー柄の壁紙とヒョウ柄の床が印象的な大きなクローゼットがあり、ガラス越しにプリンスが着用した象徴的な衣装が展示されている。また、宿泊者が着用して楽しむことができる衣装も用意されている。 Airbnbの広報担当者であるアリ・キラムは、「そしてゲスト自身が実際に体験できるのは、80年代を象徴する衣装やスタイルを実際に試着し、自分の中のロックスターと触れ合うことです」と述べている。 レンタル料は驚くほどお手頃だ。1人1泊7ドル(約1,000円)で、最大4人まで宿泊可能となっている。この料金はプリンスの好きな数字にちなんで設定されたもので、現地時間2024年10月26日から12月14日までの7週間にわたって合計25組の宿泊が可能となる。 このAirbnb宿泊プランは、映画『パープル・レイン』の公開から40周年を記念して企画された。プリンスがミュージシャン兼バンド・リーダーのキッド役で主演し、この家での荒れた生活が描かれていた。 この映画と同名のヒット・アルバムにより、プリンスはタイトル曲や「Let’s Go Crazy」、「When Doves Cry」などの楽曲でスーパースターとなった。これ以前のヒット曲「1999」や「Little Red Corvette」などを含めた、性別やジャンルを超えたロック、ファンク、ソウルを融合した楽曲の数々でプリンスは1億枚以上のレコードを売り上げた。2016年4月21日、プリンスは米ミネソタ州チャナッセンにある自宅兼スタジオのペイズリー・パーク敷地内で、フェンタニルの過剰摂取による事故で57歳で死去した。 このAirbnbレンタル物件は、プリンスの生涯の友人であり音楽コラボレーターでもあったリサ・コールマンとウェンディ・メルヴォアン(ザ・レヴォリューション)の2人が、プリンスの遺産管理団体、グローバルメディア企業ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、そしてAirbnbを代表してホストを務める。 家の地下室では、ベッドに置かれた薄紫色の枕や80年代風のカセット・プレーヤーまでが忠実に再現された、映画に登場したキッドの寝室で眠ることができる。また、ギターやドラム、アップライト・ピアノが置かれたラウンジもある。家の中の至る所に設置されたQRコードを読み取ると、ホストによる解説にアクセスすることができる。Airbnbのキラムは、「本当にキッドの世界に没頭できるように作られています」と述べている。 そしてもちろん、プリンスとそのキャリアと影響力へのトリビュートとして、彼のトレードマークである紫色があちこちに用いられている。紫色のバナナを描いた大きな壁画があり、キラムによるとこれは「Let’s Go Crazy」を意識したものだそうだ。 Airbnbでの予約は、米太平洋時間の10月2日午前6時から10月6日午後11時59分までオンラインでリクエストできる。同社によると、この中から宿泊候補者がランダムに選ばれ、レンタル権は“なぜそこに滞在したいのか”という回答に基づいて最終決定される。