【安田記念・外厩情報】恐るべき中20日の反撃「ノーザンファームしがらき」×「高野厩舎」のGⅠ方程式がナミュール激走をもたらす
[GⅠ安田記念=2024年6月2日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝1600メートル] 現代競馬における最重要ポイントは牧場=トレセンの連携。ぶっつけでのGⅠ挑戦、1か月程度のレース間でも放牧に出ることが少なくない現状では、これがうまくいくかどうかが勝敗を左右する。 競馬の祭典、日本ダービーはダノンデサイル→ジャスティンミラノの在厩調整馬ワンツーで決まった。3着にノーザンファームしがらきを使ったシンエンペラーが入ったものの、外厩パワーを感じさせない結末だった。 今年、ここまで平地GⅠが10戦終わって最多4勝が在厩調整馬で、2位が各2勝のNF天栄&NFしがらき。これで外厩全盛は終わったとみるのは早計だ。現代競馬の仕組みの中に外厩が深く根付き、なにより天下のノーザンファームが外厩を多用している以上、一過性のものとして在厩馬が活躍することはあっても、絶対に〝主〟は外厩使用馬になる。へこたれずに外厩馬を狙っていきたい。 ナミュールを狙う。この馬、ヴィクトリアマイルで8着に惨敗した2日後の5月14日にノーザンファームしがらきに放牧に出されているのだが、その5日後の19日には安田記念の特別登録にラインアップされていた。もし、しがらきに行った時点で状態が落ちていれば、安田記念の登録などせずにじっくり静養していたはず。短期間で反撃態勢を敷けたのは、それだけレース後の状態が良かった証拠。そして、厩舎と外厩の連携が恐ろしいほどに完成している証しだ。 だからこそ、今週の坂路では持ったままの手応えでラスト11・9秒を刻めたのだろう。「時計が少し速いかなと思いましたが、無理はしていないので。馬の状態はフレッシュです」と高野調教師。これまで幾度となくGⅠをにぎわせてきた「NFしがらき×高野厩舎」の強力タッグが前走の汚名を晴らす。
【安田記念出走馬の外厩利用状況】
1枠1番カテドラル ノーザンファームしがらき(滋賀県)4月5日~5月15日 1枠2番ガイアフォース 宇治田原優駿ステーブル(京都府)2月22日~4月30日 2枠3番レッドモンレーヴ 在厩調整 2枠4番ジオグリフ ノーザンファーム天栄(福島県)4月3日~5月8日 3枠5番ナミュール ノーザンファームしがらき(滋賀県)5月14~23日 3枠6番ドーブネ チャンピオンヒルズ(滋賀県)3月15日~5月7日 4枠7番ロマンチックウォリアー ※外国馬 4枠8番エアロロノア 在厩調整 5枠9番パラレルヴィジョン ノーザンファーム天栄(福島県)4月2日~5月8日 5枠10番ソウルラッシュ チャンピオンヒルズ(滋賀県)4月24日~5月7日 6枠11番ウインカーネリアン 阿見トレーニングセンター(茨城県)3月30日5月10日 6枠12番フィアスプライド 在厩調整 7枠13番ステラヴェローチェ ノーザンファーム(北海道・安平町)4月3日~5月2日 7枠14番コレペティトール 大山ヒルズ(鳥取県)4月25日~5月15日 7枠15番ヴォイッジバブル ※外国馬 8枠16番エルトンバローズ ※JRA競馬学校(4月30日~5月7日)→東京競馬場(5月7日~) 8枠17番セリフォス 在厩調整 8枠18番ダノンスコーピオン ※美浦トレセン(5月14日~)
※2024年 GⅠ馬券圏内を送り込んだ外厩ランキング
【1位】ノーザンファーム天栄=1着2回、2着4回 【2位】ノーザンファームしがらき=1着2回、3着3回 【3位】チャンピオンヒルズ=1着1回、2着1回 【4位】山岡トレーニングセンター=1着1回 【5位】宇治田原優駿ステーブル=2着1回、3着1回 【6位】ミッドウェイファーム=2着1回 【7位】山元トレーニングセンター=3着3回 【8位】大山ヒルズ、Tomorrow Farm=3着1回 ※在厩調整=1着4回、2着3回 ※外国馬=3着1回
東スポ競馬編集部