「洋式トイレになりました」 昭和から令和にレベルアップ 老舗ビリヤード場の貼り紙が話題に
屋号は幕末から
淡路亭の歴史は古く、屋号の発祥は幕末にまでさかのぼると言います。 「元々は家具屋だったと聞いています。1960年に家具屋のノウハウを生かしてビリヤード台の製造を始めたのが、今に至るきっかけだったそうです」 それまで「お金持ちの娯楽」だったビリヤードが、戦後の高度経済成長を経て、大衆へと広まっていきます。 酒井さんも、学生時代にビリヤードに触れたことがきっかけで、この業界で働くようになったと話します。 「映画の影響も大きかったですね。特に『ハスラー2』を見て影響された人は多いと思います」 かつてはたくさんあったビリヤード場も、今では少なくなりました。 「お酒を飲みながらビリヤードを楽しめるプールバーはまだ結構ありますけどね。ウチみたいな純粋なビリヤード場は珍しくなっちゃいましたね」と酒井さん。 愛好家の間で有名な淡路亭にはプロが通う一方で、学生の姿も多く目につきます。 この日も、ビリヤードに初めて挑戦する学生に「白い玉だけをつくんだよ」と酒井さんがルールの説明をしていました。 ビリヤードの魅力について酒井さんは「初心者もプロも、喜びを共有できるところ」だと語ります。 「玉が入れば嬉しい、外れれば悔しい。それはいつまでも変わらないんです」
投稿の反響
トイレの改修を知らせるXの投稿は120万回以上表示され、多くの人の目に触れました。 「『ビリヤードは敷居が高い』とか『古くて怪しい雰囲気のお店』といった印象をなんとか変えたいなと思っていたんです。ただ、こんなに話題になるとは思っていなかったので驚きました。やっぱり中央線パワーですかね?」 ただ、来客は1日あたり20人~40人ほどと、Xで話題になってもあまり変化はなかったそうです。 「84歳のオーナーも『120万はすごいな。でもウチは相変わらず暇だな』と笑っていました。この話題をきっかけに、ビリヤードに興味を持ってもらえたらと思います」