「洋式トイレになりました」 昭和から令和にレベルアップ 老舗ビリヤード場の貼り紙が話題に
店のトイレが洋式になりました――。そんな内容を伝える、千代田区の老舗ビリヤード場の張り紙が話題になっています。店の窓に張られたシンプルなメッセージは多くの通行人の目に止まったようで、SNS上でも「喜びが伝わってきます」といった反応とともに拡散されました。この張り紙をしたビリヤード場に、話を聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮) 【画像はこちら】「洋式トイレだぁ!!」 60年ぶりにレベルアップしたビリヤード場の叫び
歓喜の叫び
JR中央線御茶ノ水駅のホームから、神田川を挟んだ向こう岸を見ると、ある張り紙が目に入ります。 「洋式トイレだぁ!!」 年季の入った建物の窓に張られたメッセージはごく短いものですが、迫力があります。 窓の下には「淡路亭ビリヤード」と書かれた看板が。 このビリヤード場はXの公式アカウントもあるようで、検索するとお店のトイレを洋式に改装したという投稿が見つかりました。 「男女別(号泣)」「広くなりました(約二倍)」など、言葉の端々から喜びがにじみ出ているようです。 この投稿には「昭和から令和にレベルアップ」「ひざを痛めている身には助かります」といったお客さんからとみられる反応もありました。
半世紀以上の時を経て
ビリヤード場に取材を申し込むと、店長の酒井優さん(49)が対応してくれました。 「今の店の建物ができたのが東京五輪の前年、1963年でした。トイレの本格的な改修はそれ以来初めてです。喜んでくれた常連さんたちが『みんなにも言いたい』『なんかアピールしようぜ』と盛り上がり、店の窓に張り紙をすることになったんです」 改修前は男性用小便器と和式便器が一つずつという状態だったそうです。 ビリヤード場のオーナーが変わったのをきっかけに、2年ほど前から店内の床や階段などの改修を進めており、トイレを洋式にしたのもその一環だと言います。 「今回の改修で洋式便器2つ、男女別になりました。今までが不便すぎたという申し訳なさもありましたが、お客さんに喜んでもらえたのが何よりでした」