シリーズ『ストーリーズ』「海の男」の目に涙…再び、漁へ!輪島の漁師の11カ月に密着
能登地方を継続的に取材し、人々の暮らしや心の動きを追っていくシリーズ企画「ストーリーズ」。元旦の震災で海底が隆起するなど甚大な被害を受けた輪島港。この港で再起をかける漁師の11カ月を追った。 「海の男」の目に涙…再び、漁へ!輪島の漁師の11カ月に密着
まさに「海の男!」…その出会いは輪島自慢の「海の幸」
輪島市の漁師・東野竹夫さん。石川テレビの縁は深く、出会いは約10年前。漁の解禁日などには取材に協力いただき、そのたびに、ふるさとの海の豊かさを教えてくれた。 4年前の2020年には、タラとノドグロ漁に同行させてもらった。 東野竹夫さん: これこれこれ!これよ!これでも500gほど! 網にかかったノドグロに大きな歓声を上げる東野竹夫さん。明るい人柄は陸でも変わらない。カニの時期には、ズワイガニの刺身を一緒にいただいたこともあった。 力強く、豪快で底抜けに明るい。「海の男」とは、まさに東野さんみたいな人をいうのだろうと感じた。
輪島市の自宅で被災…避難生活を支えてくれたのは?
東野さんも能登半島地震で自宅が被災した。震災直後に東野さんが撮影した自宅の映像には、大きくゆがんだ柱、崩れた壁と散乱した瓦礫。その自宅はのちに大規模半壊と認定され、住むことが出来なくなった。映像には、力なくつぶやく東野さんの声も… 東野さん: 我が家です。ひどいです。近所も全部ダメです。どうしよう… 1月下旬、金沢市内のアパートに妻や両親と避難していた東野さんを訪ねた。 東野さん: 本当に大変ですよ。住む所も輪島には無いし、家も潰れたし職も無いし、本当に大変な思いして金沢に出てきました。漁師って漁師しか出来んもんでね。もう船から降りたら、ただのニートですよ… 避難生活を支えようと、東野さんのもとには、全国の漁師仲間から次々と魚が送られてきた。中には「頑張れ!!」と大きく応援のメッセージが書かたものも…。 「皆さんのおかげで頑張れますよ。本当に力出ます」と語る東野さんだったが、ふとした瞬間に頭をよぎるのは、やはり海のこと。 東野さん: はよ沖行きたいなぁ…