細分化されたソーシャルで、ブランドのパートナーとなる インフルエンサー をいかに見出すか
適切なタイミングで新進気鋭のクリエイターと仕事をすることが重要
各ブランドやエージェンシーによって異なるプロセスや考え方の転換はさておき、マーケターたちはエージェンシーに対し、自分たちのブランドにふさわしい新進気鋭のインフルエンサータレントを定期的に把握しておくよう求めている。クリエイティブショップであるミスチーフ・アット・ノー・フィックスト・アドレス(Mischief @ No Fixed address)のパートナー兼エグゼクティブクリエイティブディレクター、ビアンカ・ギマラエス氏は、「新しいクリエイターの才能は常に出現しているため、ブランドにとって誰と手を組むべきかを判断するのは難しい」と述べる。「ナノ、マイクロ、ミッド、ラージといった規模は関係ない。重要なのは、クリエイターのブランドに対する愛と、フォロワー数に対してフォロワーのエンゲージメントの度合いがどうかということだ」。 予算が少ないブランドにとっては特に、コストを抑えられる可能性がある新進気鋭の人材を見つけ、契約することが急務となっている。とりわけ、予算が切り詰められてきた、ここ数カ月はそう言える。 ザ・マーケティングアーム(The Marketing Arm)のタレント・IP(知的財産)調達部門であるプラチナムライエンターテイメント(Platinum Rye Entertainment)のセレブリティおよびインフルエンサー担当シニアバイスプレジデント、メアリー・セムリング氏は、「新進のタレントは、確かに既存のスターと仕事をするよりも費用対効果が高い。だから、予算が少ないブランドとの仕事では、適した選択肢になることもある」と語る。「ブランドはまた、新進気鋭のタレントとの契約において、制作のためのより多くの日数、より多くのPR時間、より多くのソーシャル投稿など、より多くの利益を得る傾向がある」。 重要なのは、新進気鋭のクリエイターと仕事をすることで単にコストを削減するだけでなく、適切なタイミングで彼らを見つけることだ。 「ブランドにとって、適切なクリエイターをより早く見つけることが大切だ。その人物がクリエイターとして地位を確立して、多くのブランドと仕事をし、エージェンシーと契約すると、価格が上がってしまうからだ」と、クリエイターのためのウィキペディアとして自社サービスを売り込んでいるメディア企業、フェイマスバースデーズ(Famous Birthdays)のCEOを務めるエバン・ブリットン氏は述べる。 フェイマスバースデーズは近年、ブランドやエージェンシーが同社のデータを使って、いまもっとも勢いのあるクリエイターを見極める機能を追加した。「彼らがブレイクしている時こそ、本当に効率的な方法で彼らと一緒にスケールアップできる時なのだ」。 [原文:Marketing Briefing: How brands and agencies are speeding up their pursuit of influencer trends] Kristina Monllos(翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:島田涼平)
編集部