【漫画】陰キャのゲーム実況者が、マッチングアプリで出会った女性と手を組み”顔出し配信”に挑む「めちゃくちゃ好きかも」と反響
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は「くらげバンチ」にて連載中の、マッチングアプリで出会った女性との関係を通じて成長する純愛ラブコメ『配信アンダーマイコントロール』をピックアップ。 【漫画】こじらせゲーム実況者の恋と成長を描く純愛ラブコメに「社会の隅っこで生きているこの主人公二人が愛おしい」の声 作者の畳ゆかさんが5月9日に本作第1話をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、いいね数2.4万以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、畳ゆかさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。 ■ゲーム実況者の恋愛奮闘記『配信アンダーマイコントロール』 主人公の名前は“増山操(ますやま あや)”。彼は陰気な性格のゲーム実況者で、ひとりの時間が好きだった。そんな操が、ひょんなことからマッチングアプリを利用し、元カノを探すことに決める。 元カノを忘れられない操は、アプリで彼女を見つけることに執着する。しかし、ある日、マッチングアプリで出会ったのは元カノではなく、米子(まいこ)という女性だった。 一方、米子もマッチングアプリを通じて彼氏を探していた。彼らはお互いの動機を話し合い、米子は次第に操の魅力に気づいていく。二人の出会いは、操の配信生活に大きな変化をもたらすことになるが…。 物語を読んだ人たちからは「どうしようめちゃくちゃ好きかもしれない」「社会の隅っこで生きているこの主人公二人が愛おしい」「女子の願望つまってて好き」「私も自分に自信がない部類の人間なので めっちゃ憧れが強いです」など、反響の声が寄せられている。 ■きっかけは雑談配信を視聴したことから ――『配信アンダーマイコントロール』を創作したきっかけや理由があれば教えてください。 漫画を描く作業中は、耳だけで楽しめる雑談配信を視聴することが多いです。ある時、政治の話をしている配信者が6畳ワンルームで彼女と同居していることが発覚した配信を視聴し、そこから着想を得ました。 学生時代からゲーム実況を視聴しており、今も好きなので、漫画の設定をゲーム実況者にしました。しかし、ストーリーを考える際に、作中での増山操の人気を都合よく上げていかなければならず、世のゲーム実況者を舐めていると思われるのではないかと不安でした。 あくまでフィクションとして楽しんでもらえたら幸いです。 ――マッチングアプリを使用するに至った山影米子と、増山操のキャラクターはどのように生み出されたのか教えてください。 増山操という陰気なキャラクターが人と出会うきっかけとして、マッチングアプリを活用するのが一番自然かなと思いました。これがなければ、元カノとの思い出がある駅で一日中張り込み、彼女に似ている人に声をかけ続けるくらいしか思いつかず、その行動をとらせると性格も少し変えなければなりません。あまり多用はできませんが、いい手段だと思いました。 話は逸れますが、操がマッチングアプリで元カノを探す→元カノと勘違いして米子と会う→米子の声を聞き元カノだと確信→米子がマスクを取ると別人だとわかる、という流れを考えました。“マッチングアプリを使って元カノを探す男”という設定は少し強引かもしれないと思っていましたが、“声を聞いたうえで別人を元カノだと確信する”のが強引かもしれないという意見には驚きました。 私は背丈や頭蓋骨、全体の骨格が似ていると声も似てくると考えていました。しかし、その指摘を受けて考えてみれば、去年付き合っていた男性の声も覚えていません。自分が人よりも声にあまり興味がないんだと気づくきっかけになりました。 ――作画の際にこだわっている点や「ここを見てほしい」というポイントがあれば、理由と共にお教えください。 こだわっている点と言っていいのかわかりませんが、これまで全部一人で漫画を描いてきました。しかし、定期連載をするにあたって時間の都合でそれが厳しくなり、この連載で初めて人に背景を描いてもらう経験をしました。 自分で描く背景は、キャラを引き立たせるためにできるだけ線を増やして荒く描き、なるべくトーンに頼らない色付けを意識してきました。しかし、5話から入ったスタッフの方に初めて背景を入れてもらった時、いきなり最近の売れ筋の漫画のような背景になり驚きました。 不必要なベタや書き込みは目を止めてしまい、漫画が読みづらくなるとわかってはいたのですが、自分の漫画でその変化を体験できたことで、さらなる理解に繋がりました。最終的には、そのスタッフとの協力で中和されて美しい背景になったと思っています。 ――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。 米子がコミックス1巻のラスト(8話)で言うセリフ、「操くんは運がいいですよ」「わたしと出会えたんだから」が、この作品の全てだと思っています。恋愛・友情、家族・知人・他人、関係なくこの世界は人間関係とコミュニケーションで成り立っていますので、孤独からの脱出が”救済”だと考えています。 この考えに至ったのも、私自身が独りでいる時間があまりにも長かったからかもしれません。押し付ける気持ちはありませんが、偏っているかもしれません。すみません、友達を作ります。 ――一から世界観を創り上げ物語を展開していくうえでこだわっている点や特に意識している点を教えてください。 漫画を描く時に注意している点は、主人公を特別な人間にしないようにすることです。具体的には、容姿を良くしすぎない(他者からの評価を受けない)、異性から特別モテない、主人公に周囲が必要以上に優しくしない、という掟があります。このため、主人公は畳ゆか本人なのでは?とよく言われます。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします! 『配信アンダーマイコントロール』を読んでくださりありがとうございます。みなさんの感想や応援のメッセージで、私の細胞が生まれ変わるような気持ちです。いつもありがとうございます。BIG LOVE!!