「PTAの本来あるべき姿って?」PTAに詳しいジャーナリスト大塚玲子さんに伺いました
声に出せば、行動すればちょっとずつでも変わる! みんなのPTA奮闘記
昭和の時代から脈々と引き継がれてきたPTAのルールややり方に、これおかしくない?と疑問を感じ、それぞれのやり方で、よりよいほうにと動いた大塚玲子さんにインタビュー。理想のPTAとは、どんな形なのでしょう?
PTAを、本来あるべき自由な団体にしていきたい!
教えてくれたのは… ●大塚玲子さん ジャーナリスト PTAなどの保護者組織や、多様な形の家族についての取材、執筆を続ける。新刊は『PTAでもPTAでなくてもいいんだけど、保護者と学校がこれから何をしたらいいか考えた』(教育開発研究所)。
Interview:意思の確認もなく、会員になっているのが問題
大塚さん自身、学年代表を4回、さらに卒業対策委員など、PTAの活動を多く引き受けてきました。特に、PTAそのものを否定しているわけではないと話します。 「私が考えているのは、とてもシンプルなこと。“やりたい人が、自分の意思で参加する団体”として活動しましょうよ、というだけなんです。現状、PTAって都合よく誤解されていることが多いと思うんですね。入学すれば、入会が義務だと思っている人が多いでしょう。まずその誤解を解いたうえで、あなたはPTAに入ろうと考えますか?と問いかけることから始めたいんです」 大塚さんが役員となったときにまず実行したかったのは、間違いなく改革の大きな一歩となる、全保護者への入会の意思確認。それができれば、あの悪名高き“新年度の委員選出の重い空気”もなくなるはず。なぜなら、その場には「やりたい」と思っている人だけが集まっているはずだから。 「PTAの本来の形って、そういうものだと思うんですよ。ただ現状、入会の意思確認という簡単なことすらハードルが高い。不思議と多くの学校が、慣例を変えることを嫌がるんですね。結果、何も事態は変わらずに、やりたくない人がいやいや委員を引き受ける羽目になり、委員をやらなかった人を“ずるい”という目で見るようになる。保護者同士の関係にも悪影響を及ぼすし、いらぬトラブルの原因にもなっていると思うんですよね」