鹿児島県宇検村 新診療所が開所 地域医療担う新たな拠点へ
宇検村湯湾で建て替えを進めていた国民健康保険宇検診療所が完成し16日、現地で開所式が開かれた。元山公知村長や村職員、村議、医療・建築関係者ら15人が出席。開所を祝うとともに、地域医療を支える新たな拠点の誕生に期待を寄せた。 宇検村は1979年に建設された旧診療所の老朽化などを理由に2021年、村診療所建設検討委員会を設け、建設事業に着手。23年末に着工、今年11月に竣工した。建設事業費は3億5078万8千円。
新診療所は鉄筋コンクリート造りの2階建てで、延べ床面積416平方㍍。旧診療所は運用の移行完了を予定する、25年1月中旬頃から解体に向け工事事業に取り掛かる。跡地は外構整備工事を経て駐車場が整備される。 バリアフリーに対応した施設は1階に医療機能を集約させ、医科と歯科を設置。医療機器は除細動器や視力検査機器などを新規で導入。機能の強化とともに、村外の医療機関との連携を目的に所内のネットワークシステムの再構築などが図られた。 元山村長は「医療を取り巻く環境は年々変化しているが、奄美市内の病院との連携による切れ目のない医療体制ができた。地域診療の拠点となり検診、診療、見守り機能を備えた、村民に長く愛されるコミュニケーションの場所となれば」とあいさつした。 開所式では建設に関係した業者らに感謝状を贈呈。閉式後は内覧も行われた。