マカオの高齢男性が複数回にわたり電話詐欺被害…中国人の受け子ら2人逮捕
マカオ司法警察局は9月5日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代の中国人(中国本土居民)の男2人を逮捕したと発表。 同局によれば、同月3日夜、マカオ高齢男性から電話詐欺の被害に遭ったとする通報が寄せられたとのこと。前日(2日)夜、男性宅の固定電話に”娘婿”を名乗る人物から電話があり、相手は傷害事件の賠償金として急きょ現金10万パタカ(日本円換算:約178万円)が必要になり、追って弁護士の姪が受け取りに行くので用立ててほしいと話し、男性は声が似ていたことから話を信じ、翌日銀行へ行き現金を引き出した後、自宅近くで”弁護士の姪”を名乗る女に手渡したという。 同日午後、再び同じ”娘婿”から追加で現金6万パタカ(約107万円)が必要になったと電話があり、これについても話を信じて現金を用立て、自宅に受け取りに来た男に手渡したが、同日夜になって三度目の電話があり、さらに現金12万パタカ(約214万円)を求められたが、ようやく本物の娘婿に連絡を入れたところ、本人は全く傷害事件と無関係と判明し、詐欺被害に遭っていたことに気づき、同局へ通報するに至ったという。 通報を受けた同局が配備を敷いた後、4日朝に男性との現金受け渡し場所へ現れた男1人と近くで見張りをしていた男1人の計2人を逮捕。2人は同局の調べに対し、犯罪組織の指示に従って現金を受け取り、仲間に渡す予定だったなどと供述しているという。同局では、男2人を巨額詐欺罪で検察院送致するとともに、最初に被害者から金を受け取った”弁護士の姪”の女及び現金の行方について捜査を継続するとした。 マカオでは今年(2024年)5月以降、香港の犯罪組織が関与したとみられる電話詐欺事案が相次ぎ発生しており、同局は電話詐欺に関する累次の注意喚起情報を発出している。