黄金色の実りに感謝 小湊集落で稲刈り 児童や専門校生らも参加 奄美大島
鹿児島県奄美市名瀬の小湊集落(栄嘉弘区長)で21日、稲刈りがあった。小湊小の児童や地域住民、奄美看護福祉専門学校の学生など約60人が参加し、黄金色に実った稲を一束ずつ丁寧に刈り取った。 10年以上前から続く地域の稲作活動の一環。旧暦8月15日に行われる同集落の十五夜祭りで、厄よけとして用いられる縄の材料となる稲わらを確保するため毎年行っている。 この日は午前8時から作業開始。参加者は照りつける日差しに大粒の汗を流しながら、0・5反ほどの広さの田んぼの端から稲を鎌で刈り取り、一束ずつ結んだ。子どもたちも率先して作業に取り組んだ。稲は小湊小体育館で干し、今月下旬か8月上旬に脱穀する予定。 栄区長によると、今年のもち米の収穫量は100キロほど。一部は小湊小の児童らが販売する。 稲刈りに参加した児童は、作業を終え少し疲れた様子を見せながらも「稲を切るところが大変で、稲を結ぶのも難しかった。お餅を食べるのが楽しみ」と話した。 奄美看護福祉専門学校からは、看護学科の1年生36人が参加。沖縄出身の仲田萌夏さん(19)は「暑くて大変だったけど、初めての経験で楽しかった。私の地元には稲作文化はないので、小湊集落の伝統行事に参加できてうれしい」と笑顔で話した。
奄美の南海日日新聞