キダ・タローさんが93歳で死去 「浪花のモーツァルト」はナイトスクープでも最高顧問
「浪花のモーツァルト」として親しまれた作曲家でタレントのキダ・タロー(本名・木田太良)さんが14日に死去したことが15日、所属事務所の公式サイトで発表された。93歳だった。葬儀・告別式は近親者で行われたという。 公式サイトは「弊社所属の作曲家 キダ・タロー先生が2024年5月14日逝去しました 生前のご厚誼に深謝し謹んでご報告申し上げます」と発表。「これからもキダ・タロー先生の作品が皆様に愛され続けることを切に願います」とつづった。 お茶の間で、キダ・タローさんの曲を聞かない日はないというほど、関西人にとってはおなじみの巨匠だった。キダさんは関西学院高時代に音楽の道に目覚め、友人らとバンドを結成。関学大には進学せず、プロピアニストとして活動を始めた。20代前半から本格的に作曲を手がけ、30歳頃には数多くのCM曲や番組テーマ曲から市歌や校歌、企業の社歌まで幅広く作曲。一躍、人気作曲家となった。 日清食品の「チキンラーメン」、「出前一丁」、「かに道楽」、「兵衛向陽閣」のCM曲のほか、北原謙二の「ふるさとのはなしをしよう」といった歌謡曲、NHK「バラエティー生活笑百科」、朝日放送「プロポーズ大作戦」、「ラブアタック!」、読売テレビ「2時のワイドショー」などのテーマ曲まで、これまでに手がけたのは4000~5000曲とも言われる。 個性的なキャラクターと歯に衣を着せない言動で、タレントとしても人気となった。ABCテレビの人気バラエティー「探偵!ナイトスクープ」では最高顧問を務め、晩年もたびたび番組に出演。2022年3月に、局長のダウンタウン・松本人志が新型コロナウイルスに感染した際には、局長代行を務めた。
報知新聞社