ウォルフガング・ムースピール、ルーツであるクラシックに目を向けたギター・ソロの新作を発表
2013年以来ECMからアルバムを発表してきたギタリストのウォルフガング・ムースピール(Wolfgang Muthspiel)が、新作『Etudes / Quietudes』をスイスのレーベル「Clap Your Hands」から10月18日(金)に発表します。また、ムースピールはブライアン・ブレイド(ds)、スコット・コリー(b)とのトリオで10月4日(金)から10月6日(日)まで東京・丸の内 コットンクラブに出演します。 ジャズ・ミュージシャンとして知られるムースピールですが、みずから「今はインプロヴィゼーション的要素の大きいジャズ・ギタリストとして演奏することをメインにしているけれど、基礎となっているのは、クラシック・ギターのテクニックであり、クラシック・カルチャーそのもの」と語るように、そのルーツはクラシック音楽。新作には、クラシック・ギターで必要なテクニックを磨き、音楽的な表現の可能性を探究/獲得するために書いた11のエチュードを中心にした17曲を収録しています。「私が尊敬するすべてのミュージシャンは、一生をかけてみずからの、独自のサウンドを磨いてきました」とも語るムースピールは、コードやトレモロ、アルペジオ、バンプなど、さまざまなテーマを設定して作曲しました。 自作曲を中心に、アルバム後半ではJ.S.バッハの「サラバンド」と、90年代に共演し、尊敬するポール・モチアンの名曲「アバカス」と、それらにインスパイアされた演奏、また敬愛するビル・エヴァンスに捧げた「For Bill Evans」も収録。ムースピールは「このアルバムはヴァイオリニストからクラシック・ギタリスト、そしてジャズ・ミュージシャンとなった私の音楽的な旅を反映しています。リスナーをその旅に招待して私の音楽的な物語を体験してもらえたら」と語っています。アルバムはCD、LPのほか楽譜も発売される予定。 10月の来日公演は「ECM Artist in concert 2024 -21世紀のECM-」のシリーズの一環として行なわれるもので、『Etudes / Quietudes』からの楽曲も披露される予定です。