「田んぼダム」10年間で3000ヘクタールを目標に設置へ 実現すれば300万トンの貯水効果 大分
大分放送
雨の降り方が年々激しさを増す中、大分県と市町村は、今ある水田を活用して洪水被害の軽減を目指す「田んぼダム」の取り組み目標を示しました。実現すれば300万トンの貯水効果が期待されます。 【写真を見る】「田んぼダム」10年間で3000ヘクタールを目標に設置へ 実現すれば300万トンの貯水効果 大分 コストがかからず、広範囲で取り組める治水対策として、田んぼダムの取り組みを県内で進めていこうと、県や市町村の担当者が参加して、30日、推進部会が開かれました。 田んぼダムは既存の水田の排水口に専用の板などを設置することで、10センチ程度雨水を貯める機能を持たせるものです。 県は3年間にわたり実証実験を実施し、水稲栽培などに影響がないことが確認されたとしています。本格実施に向けた30日の推進部会では、今後10年間で県内3000ヘクタールを目標に取り組みを進めていく方針が承認されました。 県内の水稲面積のおよそ13%にあたり、10センチ水を貯めると仮定すると300万トン=25メートルプール1万個分の貯水効果が期待されます。 (「田んぼダム」推進部会・小林康二部会長)「これから新しいダムを作ろうとすれば、費用も時間も非常に多大なものがかかると思うが、今すでにある水田を活用していければ、洪水防止抑制効果があると考えている」 県は今後、市町村と連携して説明会を開催するなどして、農家の協力を求めていく方針です。
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