福岡空港、国際線ターミナル3/28全面開業 スマートレーン新設、九州初の優先レーンも
福岡空港を運営する福岡国際空港会社(FIAC)は11月6日、増改築工事中の国際線ターミナルビルについて、2025年3月28日にグランドオープンさせると発表した。保安検査場と出国審査場を移転拡張し、複数の乗客が手荷物検査レーンを同時利用できる「スマートレーン」を導入する。またウォークスルー型の免税店を設け、広さを約4倍に拡張する。 【図】出発免税店フロアマップ グランドオープンでは、保安検査場と出国審査場、免税店、フードコート、入国審査場などを備えた増築部が開業となる。現在の延べ床面積は7万3000平方メートルで、整備後は13万6000平方メートルに増築する。 保安検査場では、スマートレーンを新設し7台導入。最大4人が同時に準備でき、準備ができた人から保安検査へ進む。パソコンは取り出さずに検査できるようになる。既存の保安検査場検査レーンは1台増設して7レーンし、最大11レーンまでの増設にも対応する。このほか、ファーストやビジネスなど、上級クラスの利用客が優先的に保安検査を受けられる「プライオリティレーン」を、九州で初導入する。 免税店は既存の出発を増床し、到着を新たに設ける。出発免税店は現在の1500平方メートルを4倍の約6000平方メートルに増床し、旅客動線上に店舗を配置するウォークスルー型とする。またフードコートを新設し、九州・福岡のグルメを提供する飲食8店舗が入居する。 到着免税店は手荷物受取所と同じエリアに新設する。出発・到着とも、出店ブランドは後日発表する。 国は2025年3月末の供用開始へ向け第2滑走路の増設事業進めており、国際線ターミナルの増改築は滑走路増設に合わせたもの。FIACは2022年5月から増改築を始め、今回のグランドオープンによりほぼすべてが出そろう。全面開業前の12月3日には到着ロビーを拡張し、バスターミナル機能を備えたアクセスホールの新設も予定している。残りは既存施設の内部を改修する商業テナントの拡充で、2025年11月の完成を目指す。
Yusuke KOHASE