【速報】宝塚歌劇団員が死亡「幹部や上級生の行為の多くハラスメントに該当」遺族側に見解示す 遺族代理人が会見 合意締結であれば歌劇団側「謝罪の意向」
宝塚歌劇団の劇団員が死亡した問題で、亡くなった女性の代理人弁護士が27日午後4時ごろから会見を行い、歌劇団側が交渉過程の中で『幹部や上級生の行為についてパワハラに該当する』との見解を遺族側に伝えたということです。また、劇団側と遺族側とで交渉による合意が成立した場合は歌劇団側から「謝罪する」意向も示されました。 【画像を見る】公表された劇団員の『やけど写真』 会見の中で代理人は交渉の過程の中で、今年1月下旬付の回答書で劇団側が「幹部や上級生の行為の多くがハラスメントに該当する」との見解を示したことを明らかにしました。また、交渉での合意が成立した場合に謝罪することも認めたということです。 一方で、遺族側と劇団側との間で謝罪文の内容や、合意書締結の際の公表方法などについて、合意には至っていないということです。また、具体的に遺族側が示したパワハラの15項目のうちどの部分でパワハラと認めるかについては、合意に至っていないということです。 今後、3月上旬の交渉で遺族側は合意締結に向けて求めていくということです。
去年9月、劇団に所属する25歳の女性が宝塚市内のマンションの敷地内で遺体で見つかりました。「宙組」に所属する7年目の劇団員で、現場の状況から自殺とみられています 遺族側は「女性が亡くなる直前1か月間の労働時間が400時間を超えるなど長時間労働が行われていたほか、上級生からのパワハラが原因で自死に至った」と訴えています。 歌劇団が公表した外部弁護士による調査では、長時間の業務などで「強い心理的負担がかかっていた可能性は否定できない」とする一方、パワハラは確認できなかったとしています。 調査結果を受けて遺族側は「パワハラの事実認定と評価は失当」「報告書は再検証すべき」などと話し、女性がへアイロンでやけどを負ったと主張している点について、調査委員会に「やけどされた」「ちゃいろになっている」などとの女性のLINEメッセージを遺族が提出していたにもかかわらず、その内容が調査報告書に含まれていない点も問題であると指摘していました。 去年12月、遺族側は歌劇団側に「ヘアアイロンでやけどを負ったこと」「下級生の失敗は全てあんたのせいや」と叱責を受けたことなど15のパワハラ行為があったとする意見書を提出していました。 意見書の中では、歌劇団が公表した調査報告書について、ヘアアイロンでやけどをした点について、遺族の証言を切り捨てていること、劇団員の複数の証言やパワハラ発言を聞いた劇団員の発言など証言採用しないことは恣意的で非合理的であるなどと意見書の中で言及しているということです。 遺族側は去年12月の時点で、「劇団がパワハラを一向に認めないことに憤りを感じる」などとするコメントを出していました。 さらに代理人弁護士は意見書に付随して、家族に被害を訴えたLINEメッセージややけどを負ったとされる写真も公表していました。