あなたは「22歳で見合い結婚した相手」と一生過ごせるか…「沖縄の90歳のおばー」が説く夫婦円満のコツ
■夫は仕事ひと筋で、家のことは私任せ イクメン? なんですかそれ? ああ、育児をする男の人のことを最近はそういうふうに呼ぶんですか。そうですか。夫は仕事ひと筋のところがあったので、育児と家のことは基本的に私任せ。 けれども夫はたいそう子どもたちに甘くてね。ずいぶんとかわいがっていました。だから息子も孫も「おじーに叱られたことなんてない」と言っています。 もちろん夫が甘やかす分、私が??らないといけませんが、まぁそれは仕方ないと割り切っていました。 夫はよく子どもと遊んでくれました。器用に風車をつくってあげたり、川に一緒に行ったり。長男は小さい頃、夫とよく畑に行っていましてね、夫が耕運機を運転するのをよーく観察していました。そうしているうちに、なんと子どもながらに運転を覚えてしまったんですよ。 ■血がつながっていなくても、村のみんなで子育てする 「大田さんとこの畑で、耕運機がひとりでに動いているぞ!」 あるとき、近所の人がそう言ってうちに駆け込んできました。なに、怪奇現象でも、機械トラブルでもありません。長男が耕運機を運転していたんです。背が小さな子どもですから、遠くからは運転席に座っているのが見えず、無人の耕運機が動いている! と近所の人が驚いてしまったのでした。今でも、あの近所の人の驚いた様子を思い出すと、おかしくて笑ってしまいます。 夫は息子たちを甘やかしてはいましたが、だからといって息子たちがわがままになったということもありません。夫婦ふたりが仲良くあれば、子どもたちは勝手にいい子に育っていきますよ。 それに、この村には親戚がたくさんいて、みんなで子どもを育ててくれました。たとえ血がつながっていなくても、この村の人はみんなで子育てをするんです。私も他の家の子の面倒をよく見ていて、この村の子はみんな私の子みたいなものですよ。 「イクメン」ってのは、育児するメンズだから「イクメン」なんでしょう? こっちは村中のみんなが育児をしますから「イクムラ」ですかね? ---------- 大田 吉子 インフルエンサー 1934年3月18日沖縄生まれ。沖縄本島最北端の国頭村で暮らす。22歳のときに故・大田孝全さんとお見合いで結婚。幼稚園の先生、バスガイド、アメリカ軍のラジオ局で電話の交換手の仕事を経て自営業でアイスキャンディー店、鮮魚・精肉店を営む。その後、農業、畜産業、民泊、ホテルの朝食準備スタッフとさまざまな仕事をこなしてきた。子どもは5人、孫10人、ひ孫は14人。元気のヒケツは毎朝の「ラジオ体操」。口癖は「私でよければなんでもやるよ」。 ----------
インフルエンサー 大田 吉子