障がいのある兄妹を育てる父親、自身も昨年難病に SNSの発信を通して「孤独から大きな励みになった」 発信に込めた“願い”に迫る
自動ドアが好きな翔輝さん
翔輝さんが自動ドアに興味を持ち始めたのは中学1年生の頃。障がい児向け放課後デイサービスで興味を持ったそうです。椅子に座って出入りする人に対して自ら開閉係をした翔輝さん。「ありがとう」と感謝されることが嬉しかったようです。 そこからセンサーや、貼ってあるステッカーにも興味を持ち始めました。しかし、外出時に自動ドア前で固まってしまったり、開閉を動画で撮影したがったりと、お父さんは悩んでいたようです。 ある日、コンビニで自動ドアステッカーが欲しくて剥がそうとしていた翔輝さん。お父さんは、無理を承知で自動ドア会社に問い合わせたところ、支店長さん自ら自宅付近までステッカーと販促物一式を持って来てくれたことがありました。これには翔輝さんも大喜び。 「自動ドアメーカーさんの対応に驚きましたが、これで私の悩みが解消されました。息子の強いこだわりに協力することで、親子ストレスも軽減されることを息子から教わりました」とお父さん。行きつけのドラッグストアでは、許可を得て笑顔でドアマンをしています。出入りしたお客さんに感謝されており、翔輝さんにとっては生き甲斐のようなこだわりです。 翔輝さんは高校3年生を不登校で卒業し、引きこもり状態に。就労支援継続支援事業所にも行けていませんでした。そこでお父さんが提案し、19歳で初めて髪染めをすることに。美容室で茶色に染めたところ「みんなに見せたい!」と翔輝さんは外出するようになりました。 また、祖父が亡くなったことをきっかけに自身の将来像を考えるようになったとお父さんは話します。生活を気にして動くことができるようになり、現在では毎日事業所に行けるようになったとのこと。
絵が大好きな姫歌さん
姫歌さんは3歳から絵を描き始めて、塗り絵をたくさんやっていたそう。小学3年生のときに描いた猫の絵が繊細で「これは伸びるかもしれない」と感じたお父さんは、イラスト教本を買ったそうです。 独学で上達してきた姫歌さん。中学1年生の頃のいじめが原因で、一度絵を描くことを辞めてしまいました。不登校になり、お父さんは「いじめたやつらを見返してやろうよ!」と姫歌さんを励まします。時間をかけて姫歌さんは絵を再び描き始めました。TikTokに描いた絵を投稿すると、55万回再生されたとのこと。そこからイラストを描くことに対して前向きになったそうです。そこから、テレビで取材を受ける、グッズ販売を行う、道の駅でイラスト販売など、かなりの腕前になりました。