静岡の縁、NYでこれからも 現地県人会が5年ぶり活動再開 「多様な職業、世代 集う場に」
米ニューヨーク在住の静岡県出身者らでつくる「ニューヨーク静岡県人会」がこのほど、新型コロナの影響で中断していた活動を5年ぶりに再開した。2024年11月下旬に現地で会合を開き、初参加を含め十数人が交流を深めた。今後は新たな会員の獲得に向け、SNSなどを通じた情報発信を強化していく。幅広い層に会の存在をPRし、活性化を目指す。 同県人会は日系企業の進出が増えた1989年に発足した。銀行や商社の駐在員に加え、公認会計士、研究員、留学生、ダンサー、美容室経営者など多い時で約150人が名を連ねた。会長の渡辺富士夫さん(73)=旧蒲原町、現静岡市清水区出身=によると、年2回の懇親会には40~50人が参加。静岡の企業から定番土産の菓子が提供されることもあり、ふるさとを思い出す場としても好評だったという。 2020年1月に会合を実施して以降は帰国者も相次ぎ活動が途絶えたが、「海外に来た人にとって同郷のつながりは大きな支え」(渡辺さん)と再開を決めた。現地で起業した小楠仁啓さん(41)=静岡市清水区出身=も単身ニューヨークに渡った20代の時に県人会に参加し、安心感を覚えたという。現在は副会長を務め「多様な職業、世代の人が集う組織を目指したい」と話している。 渡辺さんは「海外展開を目指す静岡の企業に情報提供するなど、何らかのサポートにも取り組みたい。県人会の横のつながりも強めていく」と意欲を語った。 県人会に関する問い合わせは同会のフェイスブックページへ。
静岡新聞社