レッドブルF1内紛、ホーナー代表の勝利で終結? ミンツラフCEOが公の場で初めて支持表明
今シーズン開幕前から、レッドブル・レーシング内では権力闘争が続いてきたが、レッドブル社のオリバー・ミンツラフCEOが初めて公の場でF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーを支持する発言を行なった。 【ギャラリー】F1史上最も醜い、2014年のF1マシン全車 ホーナー代表の女性従業員に対する不適切行為疑惑をきっかけに露呈したレッドブル内部での権力闘争は、チームを分裂させる可能性があり、今シーズン注目のトピックスとなってきた。 その中で、レッドブル社のタイ側がホーナー代表を支持し、ミンツラフCEOが率いるオーストリア側はホーナー代表を退任させ後任を据えることを望んでいるという話もあった。 ミンツラフCEOの姿勢については、サウジアラビアGP開催中にホーナー代表への支持を表明する機会があったにもかかわらず、正式に行なわれてこなかったことなどから、ホーナー以外をチーム代表に据えたいと考えているのではないかという憶測をより煽ることになっていた。 ただ最近、ドイツ紙のBild Am Sonntagのインタビューで、ミンツラフCEOはホーナー代表への支持を初めて公の場で表明。ホーナー代表がチームを長期的に成功に導いていくに相応しい人物だと語った。 「私はそのことを確信している」とミンツラフCEOは語った。 「彼はチームの成功だけを念頭に置いており、非常に優れたCEOだ」 ただレッドブル・レーシングからは、約20年間在籍し多数のチャンピオン獲得に貢献してきたF1マシンデザイナーのエイドリアン・ニューウェイが離脱することが先日発表された。ホーナー代表にとっては、マイナスとなりそうな状況も発生している。 ミンツラフCEOはニューウェイという重要な存在を失うことを歓迎しているわけではないが、レッドブルにある技術チームは素晴らしいマシンを作り続けることができるとの考えを語った。 「エイドリアンは何年間も素晴らしい結果を残してきて、我々が(コンストラクターとドライバー合わせて)13回タイトルを獲得する上で大きな役割を果たしてきた」 「言うまでもなく彼が離れることは残念だが、我々は非常にフェアかつリスペクトをもって話し合いを行なった。彼が残したものはユニークな遺産だけではなく、彼が築き上げてきた(技術チームの)構造でもある」 「もちろん、私個人としても彼が去ることを寂しく思う。だが我々は、まだ非常に速いF1マシンを作る方法がわかっているはずだ」 そしてミンツラフCEOは2026年以降の次世代マシンについても、レッドブル・レーシングが上手くやれない理由はないと語った。 「2026年も我々は今の立場、つまりF1のトップという位置を維持し続けたいと思っている」 「当然そこに保証はない。しかし我々は大きなルール変更に対処できること(2022年に)を示し、他のチームは3年間その差を埋められていない」 「マックス(フェルスタッペン)もそれには気がついているだろう。そのことが将来に向けて非常に前向きな気持ちにさせてくれる。我々はつい先日から2026年に向けた準備をし始めたわけではないんだ」 「確かに独自のエンジンを作るのは簡単な仕事でも挑戦でもない。しかし我々はこのステップを極められると確信している。これが、レッドブルにとって次の発展のステージとなる」
Jonathan Noble