【神崎 恵さん】「次元の違う吸引力」を叶えるコツは? 個性を出したいときのメイクについて
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場 「きゅん♡を誘う女になる」
もっと自由に、もっとメイクを楽しんで、個性を存分に発揮することが今月のテーマ。自分の殻を破って新しい魅力が開花する、神崎流のテクニックをレクチャーします。 【写真】神崎 恵さんが考える、次元の違う吸引力を叶えるコツ
Scene 個性を出したいときのメイク
圧のある色を組み合わせて 新しい自分の美しさを発見 「歳をとるのが怖い」。美容の仕事をしていると、この声が濃く耳に入ってくるように感じる。でも、私自身が年々確信しているのが、「若さと引き換えに手に入れるもの」の価値。なぜか、歳をとるごとに、ひとつ、またひとつ、と諦め、手放し、無くしていくと決めつけてしまうけれど、実は年々、手にしていくものの方が多く、重く、強いものなのでは?と感動に似た高揚感を感じています。 例えば、「自由」。何を食べ、何を着て、何をするのか? 誰に許しを得ることも必要なく、自分で全てを決めることができる自由。自立し、自分の意思で物事を選択し、行動できる力はとてつもなく大きな価値だと思う。「美しさ」もそう。肌の弾力が減り、透明感が薄れ、体のラインも変化していく。見た目の変化は、「歳をとる」段階の中でも、心を揺らがせることのひとつかもしれません。でも、まわりとなじむような美しさではなく、ある意味浮き立つような自分だけの色を手にできるのは、経験や思いを積み重ねたからこそ手にできる美しさ。先を生きる女性たちを見ながら、これこそが人としての美しさなのだなと感じています。私もこうでありたい、自分の色で自分を表現し、楽しみ生きていきたいと思うのです。でも時々、20代、30代でも、この「個の美しさ」を楽しんでいる人を目にすることがあり、「ほぉ~」と感心してしまうほど。なじんだ色合いの中からポップアップして見えるその存在感に、目も心も寄せ付けられる。ただかわいい、ただ綺麗、とは次元の違う吸引力と説得力があるものだなと。マキア世代から、個性を纏う楽しさもさらりとできるようになったら、今も、これから先も、かなり楽しくなるのでは?と感じます。 「個の美しさ」を試し始めるなら、「なじまない色を使う」というのが簡単。赤いリップ、黄みのリップ、グリーンのマスカラ、ベージュのアイライナー。色として存在感のあるものを顔のパーツにのせてみる……これだけでその人のスタイルを放つ顔になるから面白い。今季なら、思い切ってその一段先、圧のある色と色を組み合わせてみる。グリーンにイエロー、レッドにパープル。一見、あり得ない色の組み合わせが醸し出す、圧巻の存在感。おどおどせずにこの色遊びができるころには、誰も持っていない、自分だけの美しさが身についているはずです。