野生のキツネ、間近に 奈良と三重、県境の明神平で 登山客を〝見詰め〟人気者
餌をおねだり?
三重県松阪市飯高町青田と奈良県の境にある明神平(1323メートル)で、野生のキツネが登山客の間近まで寄ってきて、人気者になっている。 明神平は台高山脈北部にある登山客に人気のスポット。冬は雪景色となり、樹氷を見たりヒップそりを楽しんだりする県内や関西圏からの人でにぎわう。
野生のキツネは、体長90センチほど。登山客を見つけると、すぐ近くまで寄ってきてじっと見詰めている。 5日にも、雪の上を軽やかに走って登山客の前に姿を現した。そのかわいらしさに皆が立ち止まってくぎ付けになり「えっ、どうして逃げないの」と驚いていた。カメラを向けても物おじせず撮られ慣れた様子で、一緒に写真を撮る人も。「夏に来た時も見た」とうれしそうに話す人もいた。 餌をねだっているようにも見えるが、誰もくれないと分かると、別の登山者を見つけて次々に走り回っていた。 訪れていた八重田町の長谷川光さん(55)は「ほほ笑ましいけど、誰かが餌をやったり、人の食べ残しを目当てに近づいて来るようになったのならいかがなものかとも思いますね」と話していた。