夫から独立したくてセラピストに「仕事復帰で夫への不満が解消されました」
夫婦関係に悩んでいる女性は少なくないはず。4人の子供を育てながら、セラピストとして活躍する宮地愛さんもその1人です。宮地さんは異色の経歴の持ち主。前職は公立高校の国語の教師で、「美容には興味がありませんでした」と語ります。そんな宮地さんが一念発起してセラピストの道に進んだのは、「主人から独立したい」という強い思いがあったからでした。
10代のころに憧れた教師になるも…
宮地さんが教師を志したのは、「高校生のとき」と振り返ります。 「私は不登校児で、ほとんど小学校に行けなくて……。当時は、不登校=ズル休みと思われるような時代です。教師だけではなく、両親にも理解してもらえず、つらい思いをしたのを覚えています。 中学校からなんとか復帰できたのですが、高校に進学して進路を考えるようになったときに、学校の先生になって同じような悩みを持つ子の味方になってあげたいと考えました」 大学の教育学部に進学した宮地さんは、22歳で念願の教師になります。 「教員はとてもやりがいのある仕事でしたが、想像いていた以上に激務で、家には寝に帰っているような状態でしたね。それなのに、当時の給与は月に25万円程度。仕事量と給与が見合わないところや、教師同士の人間関係にも疲れてしまいました……」
結婚と出産を機に専業主婦に
徐々に熱意を失っていった宮地さんは、結婚と出産を機に28歳で専業主婦に。 「教員は、産休と育休を3年間取得することができます。当初は復帰も考えていたのですが、子育てをしながら教師を続けるのは無理だと考えて泣く泣く退職を決意しました」 夫が高年収であったことも専業主婦になることを後押ししましたが、夫婦生活を続けるうちに、宮地さんはストレスを抱えていったそうです。 「うちの夫は、『俺が働くから子育ては任せた』という昭和気質。お金の管理も自分でしたがるので、私は“お給料制”でやりくりをしていました。でも、結婚する前は自分で稼いでいましたし、教員だったというプライドもある。3人の子供の面倒を見ながら、もっと自由にお金を使いたいとずっとモヤモヤしていました」