男子ツアー25年の日程発表「本当に突破口がない」倉本副会長 前澤友作氏プロデュース新規大会に期待
日本ゴルフツアー機構(JGTO)は18日、25年シーズンの大会日程を発表した。 新たに「前澤杯 MAEZAWA CUP」(4月24~27日、MZ GOLF CLUB)、「リシャール・ミル チャリティペアマッチ&トーナメント」(7月31日~8月3日、能登カントリークラブ)、「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」(8月21~24日、北海道ブルックスカントリークラブ)、「ISPS HANDA 秋の決戦・どこまでバーディー取れるんだトーナメント」(10月23~26日、開催コース未定)の4試合が増える。 一方で「ISPS HANDAN 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」、「For The Players By The Players」、「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」「横浜ミナト Championship~Fujiki Centennial~」の4試合がなくなり、昨年の合計24試合からの増減はない。 「前澤杯」は衣料品通販のZOZOの創業者の前澤友作氏がプロデュースする大会で、さまざまな新機軸を打ち出している。 本選は4日間で予選落ちがない。通常のトーナメントは初日の前日にプロアマ戦を行うが、この大会は4月14日から初日の前日まで実に10日間、2週にまたいでロングラン開催される。さらにその参加権が一般販売されるのが特徴だ。 値段は1組の参加権が100万円で1日50組まで。1組のうちわけはプロ1人とゲスト3人だが、ゲスト1人が100万円を負担してプロと2人で回ることもOK。さらにその権利を得た参加者は、一緒に回りたいプロをオークション形式で入札することもできる。 人気プロとのプレーを希望する参加者が多かった場合には、オークションで値段がつり上がることも想定され、プロの人気投票のような形になることも考えられる。 そのため、人気プロは最長で10日間、プロアマ戦に出続けなければならなくなる可能性もある。しかし倉本副会長によれば、事前に選手会に説明を行ったところ、おおむね理解を得られたという。選手会副会長の石川遼も「“俺、やるやる”と言っていた」と理解を示していたとのこと。 若手の河本力も「10日間、僕大丈夫です」と賛同していたと明かす。 また、プロアマ戦と試合中には、ラウンドガールがスコアを掲示するキャリングボードを持って大会を盛り上げるとしている。 大会の賞金はこのプロアマ戦の収益が加算されるため、現状では賞金総額は最大で4億円、優勝賞金は8000万円を目指すとしている。 倉本副会長によれば、プロアマ戦の収益が賞金に反映される形は、海外ツアーを見渡しても記憶になく、もちろん日本では初めての試みとなる。 「(プロアマ戦参加権の販売やオークションによって)世間の男子プロに対する評価が分かるので、逆に怖いところもある。(自分が副会長として)JGTOの中に入ってみて、今の低評価よりも(選手は)もっともっと評価されても良いと思っている。良い選手はいっぱいいる。これから売りだしていくには良い機会。何でもやってみないと分からない。やってみてダメならやめればいい。今(の男子ゴルフ界)は本当に突破口がない。普通にやってたら、みんな飽きてしまう」と既存のトーナメントの価値観に新風を吹き込もうとする前澤氏の挑戦に期待を寄せていた。