〔東京外為〕ドル、152円台前半=実需買いで上昇(1日正午)
1日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需買いが優勢となり、1ドル=152円台前半に上昇した。正午現在は152円28~29銭と前日(午後5時、152円22~22銭)比06銭の小幅ドル高・円安。 前日の海外市場では、欧州時間は米長期金利の上昇を受け、152円80銭台に上伸。米国時間の序盤は、新規失業保険申請件数の良好な結果に支援され、153円前後に水準を切り上げた。その後は、米長期金利が低下に転じたことや米株価の下落を背景に、売りが優勢となり、151円80銭台に軟化。終盤は152円前後で小動きとなった。 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、東京時間の朝方は152円を挟んで取引された。午前9時前に151円70銭台までまで売られる場面があったが、その後は実需の買いなどに支援され、152円30銭近辺に水準を切り上げた。正午に向けては152円20~30銭台で推移した。市場では「日中は手掛かり材料に乏しく、方向感が出づらい」(資産運用会社)との声が聞かれた。午後も新規の取引材料は見当たらない上、「米雇用統計待ちになる」(同)とされ、動意に乏しい展開が続くと予想される。 10月の雇用統計は、ハリケーンやストライキの影響を受けて、非農業部門就業者数が前月より大幅に減ると予想されている。市場では「弱めの結果であっても、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策への影響はそれほど大きくないため、ドル円の反応は限られるのではないか」(FX会社)との声が聞かれた一方、「予想に反して強い結果となれば、1円以上ドル高・円安が進む可能性がある」(先の資産運用会社)との指摘もあった。 ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルで小幅下落。正午現在、1ユーロ=165円68~69銭(前日午後5時、165円31~33銭)、対ドルでは1.0878~0878ドル(同1.0858~0859ドル)。