ロエベの「I Told Ya」Tシャツが、空前の大ブームに...⁈ 新作映画の"ワンシーン"が発端か
“I told you so”(だから言ったでしょ)というフレーズを口にするとき、私たちはほんの少しドヤ顔で、満足感に浸っている。それゆえ、” I Told Ya”とプリントされたロエベのグレーのTシャツを、ファッション界が大いに歓迎しているのは当然のことかもしれない。 【写真】モデル顔負けのスタイルで、ロエベの「I Told Ya」Tシャツを着こなすゼンデイヤ このTシャツ、現在ロエベでは白バージョンやフーディーも販売されているが、そもそもはルカ・グァダニーノ監督によるテニス界を舞台にした恋愛映画『チャレンジャーズ』に登場したアイテムだった。先週、主演の一人であるゼンデイヤがリラックス感のある黒いパンツとクラシックなトレンチにコーデして上映会に姿を見せたことで、さらに注目度がアップした。
Tシャツをデザインしたのは、同作のコスチューム担当かつロエベのクリエイティブディレクターを務めるジョナサン・アンダーソン。現在ロエベのサイトでは白とグレーのTシャツ、そしてスウェットの2タイプが販売されている。きっとこの夏は、街角の至るところでこのデザインを目にすることになりそうだ。 映画『チャレンジャーズ』の中で、Tシャツの持ち主はコロコロと変わる。最初はゼンデイヤ演じる、スタンフォード大学の人気テニス選手タシ・ダンカンがこのTシャツを着ていたが、同じくテニス選手で遊び人のボーイフレンド、パトリック・ツヴァイク(ジョシュ・オコナー)と喧嘩をした後、Tシャツは彼の手に渡る。 そして数年後、タシがパトリックの親友であり最大のライバル、アート・ドナルドソン(マイク・ファイスト)と結婚。そのあと、パトリックは例のTシャツを着てトーナメントに現れるのだ。それはまるで「だから僕は言っただろう、キミは今も僕を求めているのさ」と、ドヤ顔で言い放っているかのようだった。 だが、このTシャツがリアルな世界に出現した今、その意味はもっと現在の状況に合うものになった。なんといってもアンダーソンは、"なんてことない日常着"に奥深さを与える名人。「『チャレンジャーズ』の仕事に関わったことで、スポーツにおける力関係がコート内でも外でも影響力を持つことを考慮せざるを得なくなった。僕は今の若者文化がいかにスポーツと深く関わっているかということを考えている。アスリートがブランドになり、ブランドが世界的な現象になる。僕はその現実を映画のスタイルに反映させたかった」と、US版「ハーパーズ バザー」に語っている。