給与未払いスト起きた南陵学園、生徒募集停止措置を解除…生徒ゼロ回避し「魅力的な学校づくりを」
2022年5月に資金繰りの悪化で教職員が給与未払いなどを理由に授業のストライキを起こした私立和歌山南陵高校(和歌山県日高川町)を運営する学校法人南陵学園(静岡県菊川市)について、静岡県は29日、私立学校法に基づき、同年に出していた生徒募集停止などの措置命令を解除したと発表した。解除は同日付。
静岡県私学振興課によると、今年4月に同法人が理事長交代など運営体制の刷新を発表し、経営改善計画書の作成なども確認できたため、措置命令の解除を決めたという。
同法人などによると、同高には3年生や通信制の生徒約50人が在籍し、約20人の教職員が勤務。男子バスケットボール部は今夏の全国高校総体に部員わずか6人で出場するなど、スポーツが盛んだったが、措置命令が解除されなかった場合、来春から生徒がいなくなる可能性があった。
同法人は生徒募集再開を目指す。担当者は読売新聞の取材に「これまでと同様、スポーツなどの部活動に力を入れる。全日制はもちろん、通信制の生徒も全国から募れるよう、魅力的な学校づくりをしていきたい」と述べた。