「余命1週間」といわれた金魚、病気を乗り越えて…10カ月生き延び虹の橋を渡る「いろんな縁や出会いを繋いでくれた」飼い主は感謝しかない
「余命1週間だから」といわれ、病気を乗り越えていく様子がYouTubeで話題を集めた金魚の雪ちゃん。一時は回復したのですが、再び病気に襲われ4月下旬に虹の橋を渡りました。10カ月生き続け、その最期の様子をYouTubeチャンネル「えみこのおうち」に飼い主のえみこさんがこのほど投稿。 【写真】愛され金魚・雪ちゃんの火葬の様子 3週間で再生回数100万回を超え、見守り続けてきたファンの人たちから「悲しくて涙が止まりません」「雪ちゃんのおかげで、金魚という存在の魅力をたくさん教えてもらいました」「ありがとう。ゆっくりと休んでね」などと涙と感謝のコメントが殺到しています。 投稿したえみこさんは、韓国に住む日本人女性。自宅で飼育している熱帯魚や金魚などをYouTubeで紹介しています。昨年6月、「余命1週間だから」と観賞魚ショップでホワイトローズテイルという高級魚を無料で譲ってもらい、雪のように白かったことからその金魚を雪ちゃんと名付けました。 当時病気で弱っていて砂利の上に泳ぐことなく沈んでいたという、雪ちゃん。えみこさんはおうちにお迎えして、雪ちゃんの病気を治そうと懸命にお世話をしました。そして、余命1週間を超えて10日間生きた雪ちゃんの様子をYouTubeで紹介したところ、再生回数600万回を超えるなど大きな話題に。しかし、今回雪ちゃんの“訃報”を伝える動画が公開されました。余命1週間といわれ、10カ月生きた雪ちゃん。どんな“魚生”だったのか…えみこさんにお話を伺いました。
うろこが逆立つ「松かさ病」を完治し、元気を取り戻していた金魚
――雪ちゃんは、松ぼっくりのようにうろこが逆立つ「松かさ病」にかかっていましたね。症状が進行すると治すことのできない不治の病としても知られる金魚にとって怖い病気と聞いていましたが。 「前回の松かさ病の発症は11月11日、そこから必死の治療で完治したのが12月の末でした。1カ月以上も危険な状態が続いた末に、奇跡的に回復できまして。あの状態で生き延びたというのは本当にすごいことだったと思います。その後はやはり、疲れやすく水槽の下に沈んでいることは多いけれど、病気に関しては全く再発の気配はなく過ごしてくれていました。 病気が完治してから2カ月後に、雪ちゃんの隣に同じ種類の新しい”弟”金魚をお迎えして水槽を並べてみました。すると、その金魚を仲間と認識したらしく、今までにないくらい活発になり、餌もよく食べて、水槽の中を上下しながら楽しく泳いでいる様子までも見かけるようになったんです。雪ちゃんには体力もついてきて、これからもっと元気になるのだと、微笑ましく思っていました」 ――松かさ病を乗り越えて、また新しい”弟”金魚もお迎えして…雪ちゃんが元気に回復していたところだったのですね。 「ただ担当獣医師さんからは『季節の変わり目は金魚にとってとても厳しい。改良が進み過ぎた丸い金魚や白い金魚は特に」と言われていました。それを聞いてまず、先生のお勧めする観賞魚の教科書を買いまして。アメリカの水産科学者たちが出版した本で、韓国の水産生命医学を研究している教授が翻訳したものです。私はもちろん、日本語訳の本が読みやすいので日本語訳でその教科書が売られていないか探したのですが、残念ながら日本語訳はされていないようです。 でも金魚を病気から守るために何が必要か、教科書を読んで勉強しました。そこから得た情報と、以前先生に聞いた助言から、水質チェックを頻繁にするようになったんです。それからふんをしたらすぐにスポイトで吸い取ってあげること。水換えは週に2回、温度差がないように細心の注意を。それに餌をやや少なくしてたんぱく質を抑え、替わりにゆでた野菜を多めにあげていました」