高木豊、里崎、片岡、岩本…「人気野球YouTubeチャンネル」仕掛け人は同一人物、その素顔とは
野球に対する熱量は誰にも負けない
K氏の役割は企画立案やキャスティング、ロケ地の選定、クライアントとの打合せ、時には各競技のアスリートのYouTubeに関する相談業務など多岐に渡る。それも、高木豊チャンネルを含む4つのチャンネルを担当しているため、多忙を極める。ネタ出しに煮詰まることもありそうなものだが、企画力には誰にも負けない自信があるという。 「死ぬほど野球を見ているので、撮りたいネタが次から次へと思い浮かぶんです。『この企画を撮りたいんですが、できそうですか?』とネタが熱いうちに豊さんやスタッフにLINEで相談しています。豊さんに対して失礼かもしれませんが、自分の親父みたいな感覚で気軽に相談しやすいんです(笑)。それで『やろうか』となれば、すぐに撮って投稿します。 自宅では2画面で野球の試合やキャンプの様子を一日中ずっと見ていたり、解説者の話は一言も聞き逃さないぐらい集中して聞き、他のプロ野球OBのYouTubeチャンネルも片っ端から見ています。プロ野球だけでなくアマチュアの野球の情報も入念にチェックしていますし、気になるドラフト候補がいたら、全国各地の球場に足を運びます。ドラフトの時期にはスカウトの方々の近くに座り、各球団の熱の入り具合をチェックしつつ各球団の指名選を推察。そんな暇なやつが他にいますか (笑)? こんな野球オタクどこにもいませんよ」
視聴者に喜んでもらうために日々奮闘
高木豊チャンネルのハイペースでバラエティに富んだ投稿は、K氏の野球への情熱と企画力があってこその賜物ともいえるだろう。 「ただ、やっぱりプロ野球OBの方々にもプライドがあります。このテーマではあまり話したくないのかな?という時もあったりするのですが、『YouTubeとしてはこうしていった方がいい』という考えがこちらにはあるので、そこは意見のぶつけ合いですよね。ぶつけた上ですり合わせていかないと、プロ野球が好きな視聴者に喜んでいただけるような動画が作れませんから」 野球を語る時のK氏のエネルギーには圧倒される。強者ぞろいのプロ野球OBと意見をぶつけ合い、対等に渡り合っていくためには、それぐらいの熱量が必要なのだろう。今後もK氏が手掛けるYouTubeチャンネルから目がはなせない。 <取材・文/浜田哲男> 【浜田哲男】 千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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