パチンコ業界が「総力を挙げ」子どもの車内放置対策を徹底するワケとは? 過去には死亡事故発生も、近年は“ゼロ”
もし車内放置を発見したら「速やかにスタッフへ連絡を」
もし、パチンコホールに来店し、車内放置を発見した場合はどのように対処すべきなのだろうか。 全日遊連は「速やかにホールスタッフにご連絡いただくようお願いします」としつつ、以下のようにコメントした。 「連絡を受けたスタッフは、子どもの安全を確保しながら、店内防犯カメラ等で放置者を特定。店内放送で車両ナンバーを呼び出し、応じない場合には警察への通報を行うほか、緊急を要する際には車両のガラスを割って解錠し子どもを保護するなど、適切に対処します」 なお一刻を争う状況であれば、車内放置を発見した客自身が、子どもの救出のためにドアをこじ開けたり、窓を割ったりすることも検討しなければならないだろう。 刑事責任を問われるリスクが気になるところだが、刑法第37条1項では「緊急避難」が規定されている。 この規定に当てはめて考えると、大声で車の持ち主を呼んだり、事前に119番や110番通報をしていたという場合には、放置されている子どもを救うために、窓ガラスを割るなどの手段を取ったとしても、罪に問われる可能性は低いだろう。 遊技を嗜む大人として、子どもを車内に放置するなどあってはならないことだが、同時に子どもを助けるための知識も覚えておく必要がある。
弁護士JP編集部