全国学力テストは「本当に毎年やる必要があるのか」…宮城県知事が問題提起、都道府県の順位に疑問
全国知事会長の村井宮城県知事は9日の定例記者会見で、文部科学省が小学6年と中学3年を対象に毎年実施する全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、「本当に毎年やる必要があるのか。都道府県の順位を出すことに果たしてどれだけ意味があるのか」と述べ、実施方式を見直すべきだとの考えを示した。近く各知事にアンケートを行う方針という。 【表】一目でわかる…全国学力テスト・各教科の平均正答率
村井知事は4月、都道府県の持ち回りで開催される国民スポーツ大会について、自治体の財政負担が重荷だとして「廃止も一つの考え方」と問題提起。これを機に日本スポーツ協会が抜本的な改革に乗り出した。今度は新たに学力テストの意義に切り込んだ格好だ。
見直すべき理由としては、「十把一からげに学力が低いと言われても対策を取れない。労力とお金をかけて毎年やらなくても、学力レベルを見るだけなら数年に1回やれば傾向は見える」と指摘。その上で「国を少しずつでも動かしていくのが我々自治体の責務ではないか」と強調した。