中国とロシア、BRICSてこに外交攻勢-欧米への不満取り込む
長年5カ国だけで構成されていたBRICSは、今年1月にイランとアラブ首長国連邦(UAE)、エチオピア、エジプトが加わり9カ国に拡大。これは、世界的な影響力を強めようとしている中国による後押しが大きい。
東南アジアの大国インドネシアは、ジョコ大統領が決断を急がないことを示唆するまでは、昨年時点でBRICS加盟が有力視されていた。
ロシアで今月開催された「BRICS対話」には非加盟国12カ国の代表が出席した。その中には、キューバやベネズエラのような米国と長年の敵対している国だけでなく、トルコやラオス、バングラデシュ、スリランカ、カザフスタンといった国々も含まれていた。
ベトナム
東南アジアでの影響力を強めようとしている中国をけん制したいベトナムは米国との関係を昨年格上げしたが、ベトナムもBRICS対話に参加した。
ベトナム外務省報道官は当時、「ベトナムは常にグローバルおよび地域の多国間メカニズムに加わり、積極的に貢献する用意がある」と述べていた。
プーチン大統領は20日、ハノイに到着し、約7年ぶりにベトナムを訪問。ウクライナにおける同大統領の「侵略戦争を推進するプラットフォームをどの国であれ与えるべきではない」という米国からの強い反対にもかかわらず、ベトナムはプーチン大統領を歓迎した。ベトナムはソ連時代から続く数十年来の関係をロシアと築いている。
プーチン大統領がベトナム到着、約7年ぶりの訪問-友好関係重視
ベトナムでの協議後に発表された共同声明で、ロシアはBRICS対話へのベトナムの参加を歓迎し、「BRICS加盟国とベトナムを含む途上国との間の関係を引き続き強化する」とコメントした。
プーチン大統領がベトナムで行った非公開協議で、BRICSがどの程度取り上げられたのかは不明だが、ロシアとベトナムは防衛・エネルギー協力を強化すると誓った。中国の李首相はマレーシア訪問を通じ貿易・経済関係を深め、主要プロジェクトの建設を進める方向で一致した。