「みんな子宮頸がんのワクチンと検診は受けような、筋肉との約束だぜ」パリ五輪金の出口クリスタ選手を取材 五輪前に直面した“異形成”とは?
異形成の発覚後、3カ月おきに病院に通っている出口選手。オリンピック直前の検査では異形成の段階が1つ下がったというが、引き続き経過を見ている。 異形成と診断されたことについては、今年4月にSNSで公表。ワクチン接種と検診の重要性を発信した。 「Xに載せた時に自分の中で踏ん切りがついた。これは発信していったほうがいいなと。負けられない試合も続いていたので、1~2カ月すぎた頃から少しずつ、『なったものは仕方ないから頑張ろう』という気持ちになれた」(出口選手) 出口選手がこうした発信をすることで、後輩の中には実際に検診に行く人も現れたという。 自分の体の異変と向き合いながら、激しい代表権争い、そしてオリンピックの試合を勝ち進み、見事金メダルをつかみ取った出口選手。いま、あらためて思うことは… 「ワクチンを打っていても子宮頸がんになる人はいるが、その確率を下がることはできる。(打つかどうかは)その人の意思だが、経験は発信していきたい。異形成と診断された当初は公表できるような気持ちでもなく、『子どもができなくなるのでは』『流産の可能性が高くなるかな』など、漠然とした不安があった。ただ、もうなるようにしかならないので、今は検診を受けることと健康的な生活を送ることが大事だと思っている」 【キャッチアップ接種について】 ワクチン接種の積極的勧奨が停止していた期間に定期接種対象だった女性に接種の機会を確保するために実施 対象:1997年度~2007年度生まれ 期間:2025年3月まで ※標準的には6カ月で3回接種となるため、9月中に初回接種することが望ましい。 9月中に初回を打てなかった場合について、稲葉医師は「自治体によっては少し短縮したスケジュールでも助成可能なところもある。また、1回でも2回でも、打つことで接種の効果はある程度期待できる」と説明している。また、自費にはなるが、期間内に打てなかった回数分を追加で接種する選択もある。 積極的勧奨が中止される原因ともなったのは、「手足が動かなくなる」などの副反応疑いの報告だが、その後の研究で接種していない同年代の人でも同じぐらいの頻度で同様の症状が見られることが確認されており、厚労省は「ワクチン接種との因果関係があるという証明はされていない」としている。 (『ABEMAヒルズ』より)