大阪検定おもろい出題ポスター話題に JRなど95の各駅ごとに問題作成
「あびこ駅」は幸村に追われた家康がとった行動を問題に
掲載する検定問題は、過去の問題を使ったり、日下さん自身が考えたものもある。また、JRに掲示されているものは、同社職員が考えたものも掲示されているという。 ただ問題作成は、そう簡単にはいかない。「どうしたら大阪っぽいかということを意識し様々な問題を考えまくった」という日下さん。例えば、問題を見てみると「あびこ駅」(同住吉区)に掲示してあるのは、同駅近くにある大聖観音寺(通称・あびこ観音)に関するもの。 1615年(元和元年)の大阪夏の陣の際、真田幸村に追われ徳川家康が同寺に逃げ込んだ史実にちなみ「徳川家康はどこに隠れたでしょうか?」という問題を、4択で答える形式で作った。 「こうした史実は意外と地元の人にも知られてないらしく、ポスターの問題を見て「大阪の身近な場所でこんな出来事があったんやーと知ってもらうきっかけを生みたい」と日下さんは、ポスターづくりのねらいを話してくれた。
いちばん手ごたえあった問題は「喜連瓜破」
検定の問題をつくった中で「自身が一番気に入ってるものは?」と聞くと、日下さんは「喜連瓜破(きれうりわり)」と即答した。どの駅でも出題に値する史実があるとは限らず、難読地名でおなじみの「喜連瓜破」(同平野区)の問題は、どう考えてもまったく思いつかなかったという。 そこで結局、思いついた問題は「麻雀の役でないのは次のうちどれ?」というもの。「その4択は『国士無双』『九蓮宝燈』『喜連瓜破』『嶺上開花』という具合に作りました」と苦笑を浮かべる。これを聞いて、少々強引な印象もあるが、日下さんいわく「大阪検定は歴史に関する問題が多いので、こうしたユーモアというか、頭の体操みたいなものも作ってみました」と笑顔で続けた。 大阪検定の出題ポスターは各駅ごとに違い、天王寺などJRと地下鉄両方にある駅については、それぞれ別の問題を用意するというこだわりよう。 ひょっとしたら、これらポスター展でのオリジナル問題から、次回の検定問題になるものが生まれる可能性もあるというから、もし大阪検定を受験する人がいれば「予習」につながるかもしれないというわけだ。