思わずドキッとするサスペンス映画5選!
物語がリアルタイムで進行する!『ニック・オブ・タイム』
不審な男女に6歳の娘を人質に取られ、「現役のカリフォルニア州知事を90分以内に暗殺せよ」との指令を下された会計士のジーン(ジョニー・デップ)。窮地に追い込まれたジーンは知恵を振り絞り、あの手この手を使って事態を打破しようとするが……。物語の中の時間が、実際の本編時間とほぼ一致したリアルタイムで進行。映像も臨場感たっぷりで、主人公と一緒になってハラハラさせられる。若き演技派として世界中のファンを熱狂させていた頃のジョニー・デップが、時間が刻々と過ぎていく中で追い詰められる平凡で真面目な主人公を熱演。謎の悪役に扮したクリストファー・ウォーケンの不気味な存在感が光る。
張り巡らされた伏線と衝撃の真実!『プリズナーズ』
感謝祭の日、ある田舎町で6歳の少女が忽然と姿を消す。やがて警察は容疑者の男を拘束するが、自白も物証も得られないまま釈放。少女の父親ケラー(ヒュー・ジャックマン)は容疑者がふと漏らした一言から彼が犯人だと確信し、自らの手で娘を取り戻すための行動に出ることに……。今や映画界を代表する巨匠となったドゥニ・ヴィルヌーヴのハリウッドデビュー作。ナイスガイのイメージが強いヒュー・ジャックマンが、法とモラルの一線を越えていく父親をダークに演じる。張り巡らされた伏線と衝撃の真実、それらを繋ぐキャスト陣の熱演が息苦しく、人間の内面に迫る冷えた視線にも揺さぶられるがラストには希望あり。
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe