Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング27位。収益も観客も順位もダウン…。屈辱のJ1クラブ
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものもある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
27位:サガン鳥栖(137) 2024リーグ戦成績:20位(J1) 2024シーズンホームグロウン人数:4人(27位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:9,800人(25位) 2023年度営業収益:24億9700万円(26位) サガン鳥栖にとって、2024シーズンは悔しさばかりが募る1年となった。明治安田J2リーグでは残留争いに巻き込まれたうえに20位(最下位)でJ2降格が決定。12年守り続けてきたJ1の座を明け渡してしまった。また、スポーツ面の成績のみならず、クラブ力を測る各指標においても厳しい結果が突き付けられている。 チームの不振の影響が最も顕著に表れたのはホームゲーム平均入場者数だ。本拠地『駅前不動産スタジアム』は最大2万805人の入場が可能なのだが、2024シーズンは平均9,800人しか集客できず。1年間を通した収容率は47.1%と低水準にとどまった。2023シーズンの平均入場者数が1万231人でリーグ19位だったことを踏まえると、1万人を下回った2024シーズンの寂しさがより際立つ。 営業収益も苦戦している。2023年度は、前年度より2億6400万円減の24億9700万円を計上。営業収益のリーグ順位も18位から26位に大きく下降した。台所事情が厳しい時に育成選手の台頭で急場をしのぐクラブもあるが、2024シーズンの鳥栖はホームグロウン人数も減少。2023シーズンの6人から2人少ない4人に落ち込んでいる。 クラブ力の低下が如実に表れた鳥栖。特に営業収益面では、経営をめぐるトラブルで債務超過に陥った過去があるだけに、同じ轍を踏まないようにしなければならない。とはいえ、J2降格がスポンサー離れに繋がる可能性も否定できず、今シーズンの鳥栖は苦しい経営状況の中でJ1復帰への道を模索することになりそうだ。
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