趙被告(４月30日）

（ブルームバーグ）： 暗号資産（仮想通貨）交換業者で世界最大手バイナンス・ホールディングスの前最高経営責任者（ＣＥＯ）、趙長鵬被告はサイバー犯罪者やテロ組織による取引を容認したとして、米連邦地裁は30日、禁錮４月の刑を言い渡した。

ダークスーツに水色のネクタイを締めた趙被告（47）はこの日、弁護士６人に付き添われてシアトルの連邦地裁に出廷した。刑期は検察側が求めた３年よりかなり短い。ＣＥＯが米銀行秘密法違反の罪で刑務所に送られるのは初めて。

同地裁のリチャード・ジョーンズ判事は量刑言い渡しに際し、「富と権力、地位」を持っていても、訴追を免れたり法を超越したりする者はいないことを理解してほしいと述べた。趙被告は判決に目立った反応を示さなかった。シアトルの連邦拘置所で４カ月の刑期を務める予定で、拘置所に出頭する日は未定だが、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）にいる家族の元に戻りたい意向を示している。

趙被告は昨年11月、バイナンスで適切なマネーロンダリング（資金洗浄）対策プログラムを実施しなかった罪などを認めた。バイナンスもマネーロンダリング防止法違反と制裁法違反を認め、司法省など米当局との間で調査・捜査を決着させるため43億ドル（現在のレートで約6800億円）の支払いに同意していた。

趙被告は地裁での言い渡し後、刑期を全うしてこの局面を締めくくり、「人生の次の章（教育）に集中」するとＸ（旧ツイッター）に投稿。暗号資産の「パッシブな投資家（兼保有者）であり続ける」ともコメントした。

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原題：Binance Founder Changpeng Zhao Gets Four Months in Prison (3)（抜粋）

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