侍ジャパン、プレミア連覇ならず…戸郷2被弾5回4失点&打線も零封負け 井端監督「全て私の責任」
国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」の決勝が24日、東京ドームで行われ、日本代表「侍ジャパン」は台湾代表に0―4で敗れ、2019年に続く2連覇を逃した。国際大会の連勝は27でストップ。井端弘和監督(49)は就任後初黒星となった。先発した戸郷翔征投手(24)=巨人=が2被弾し、打線も零封負けを喫した。26年3月の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で雪辱を果たす。 大会初の全勝優勝を狙ったが、最後に力尽きた。0―4の九回1死一塁。栗原の鋭い打球が一塁手のグラブに収まり、一走・森下が戻れず併殺打。積み上げた侍ジャパンの連勝は27でストップ。井端監督は今大会で唯一、負けられない試合を落とし、責任を背負いこんだ。 「選手は9試合よくやってくれた。ここまでこられたのは選手のおかげ。負けたのは全て私の責任だと思っている。選手には申し訳ないという気持ちでいっぱいです」 2019年11月プレミア12の2次リーグ米国戦以来となる敗戦。近年、力をつけているとはいえ、今大会も2戦2勝とした台湾にこの日は力負けだった。23日の試合前に先発予定だった林昱珉(リン・イクビン)を決勝に温存するため、台湾は2000ドル(約31万円)の罰金を支払い、登板回避。決勝では先発し、4回1安打無失点。打線は序盤で主導権を握れず、投手戦に持ち込まれた。「(台湾は)出てくる投手に力があった。打線も力強く、素晴らしいチームだった」と相手を認めるしかなかった。 指揮官は就任当初から一貫して次世代の選手を発掘、育成、経験を掲げてきた。最大の山場を迎えた0―1の五回1死一、二塁のピンチでは、戸郷の続投を決断。「WBCでは中継ぎだった。巨人のエース。あそこは戸郷でいけるという判断」と先発として成長を促すために託した。一方、ビハインドとなった六回以降、代打攻勢、サインプレーなど苦境を打開する勝負手は見られなかった。 初戦から8連勝を飾り連覇まで勢いは十分だったが、まさかの敗戦。今大会前に指揮官は2026年WBCまでの契約を更新している。指揮官は「若い選手が多い中で、すごく活躍してくれた。勝てなかったことは胸に刻んでこれからも頑張ってほしいと思う」と選手の成長に期待した。WBCではプレミア12とは違い、準々決勝以降負けられない戦いになる。今大会を終えた時点でかじを切らないといけない。勝利至上主義に―。(横山尚杜)