金蘭会(大阪代表)・夢の3冠へ ── サオリン以上とも、東京五輪の星・宮部藍梨が春高を駆ける
監督「力を全部出し切りたい。それで負けたらしゃあない」
2冠を手にして迎える春高は、“新しい金蘭”も見せるという。身長182cm、最高到達点が全日本女子のエース木村(沙織)や迫田(さおり)をしのぐ3m9まで伸びたという宮部が、この春高からバックアタックを打っていくという。 宮部は日本人の母とナイジェリア人の父を持つハーフで、東京五輪に向けた「Team CORE」メンバーに選ばれた逸材だ。キャプテンとして戦った先のアジアユースで日本を優勝に導き、MVPにも選ばれた。将来の全日本のエース候補が前からバックから強打をたたきこむ。 さらに「速さ」も。全日本ジュニア代表に選ばれたミドルブロッカー丸尾(遥香)が一人時間差や低くて速いブロードをしかける。 変則的にライト対角に入るサウスポー2人(枝松佳奈、白澤明香里)も交え、つまりは「的をしぼらせない、相手ブロッカーを惑わすバレー」で勝負に出る。「新しいことをしないと勝てないから」と攻撃陣を操る堀込。「高いトスが好きだったけど、低くて速い攻撃もやれたら2つ武器ができるから」と丸尾も目を輝かせる。 「(2014年度はインターハイ、国体と)うちが2回勝っているが、ぎりぎり。春高もどこが勝ってもおかしないですよ。すごく難しいことやけど、“落ち着いてやる”、”気持ちを入れる“。普段通りの力をどうやって出すか、それがポイント。力を全部出し切りたい。それで負けたらしゃあない」と池条監督。 まずは初めてのセンターコートへ、そして優勝&3冠達成へ。最大の魅力であるディフェンスを軸に、新たに加わった“バックアタック”や“速さ”という武器が機能すれば……。 春高で「Top of JAPAN」── その夢もきっと叶うに違いない。