【果たして勝者は?】ディーゼルを搭載した「BMW X2」vs「メルセデスGLA」ドイツ製コンパクトSUVの一騎打ち!
ワイドスクリーンのコックピットには10.25インチのディスプレイが2つあり、ひとつは計器用、もうひとつはマルチメディア用のタッチスクリーンで、こちらもかなり遠い。どちらの画面も実に見栄えがよく、計器類は「X2」よりはるかに見やすい。メニューもかなり複雑だが、よく整理されており、高速で賢いMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエキスペリエンスシステム)音声アシストシステムが迷ったときに役立つ。
走行性能はGLAが上
「GLA 220 d」は、190馬力、400Nmの2.0リッターディーゼルを搭載する。マイルドハイブリッドは「GLA」のガソリンエンジンのみで、ディーゼルにはない。この4気筒ディーゼルエンジンは、「X2」のものよりも活気があり、レスポンスもよく、回転も上がりやすい。ゼロから100km/hまでの加速は7.7秒、最高速度は219km/hだ。
「GLA」の方が「X2」よりも荒々しく、存在感がある。8速デュアルクラッチトランスミッションは、発進時に若干の遅れを許容するが、それ以外は素早く丁寧に反応する。 テスト車のアダプティブダンパー(2,820ユーロ=約46万円のテクノロジーパッケージに含まれる)を装着した「GLA」のサスペンションは「X2」よりもバランスが取れていて快適だ。しかし、コンフォートモードでは少し揺れを感じる。現在のメルセデスの常として、反応の良い繊細なステアリングがとても気に入った。ESPは非常に慎重に設計されており、早め早めにエネルギッシュに制御する。
BMWの新しいギアボックスは一歩後退
「X2 xDrive20d」では、2.0リッター4気筒エンジンが163馬力と400Nmを発揮し、48ボルトのマイルドハイブリッドシステムを搭載する。ガソリンエンジンよりもスムーズな走りで、静粛性も高い。パワーという点では、ガソリンエンジンの方が勝る。テストでは0から100km/hまで8.3秒、最高速度は207km/hだった。
このデュアルクラッチギアボックスは7段変速で、「X2」では発進時に1秒考える時間があるが、その後は素早く変速する。「GLA」と比べると、ギアボックスはやや神経質な印象で、変速頻度が高く、低いギアでは時折引っかかる。先代に搭載されたアイシン製の8速コンバーターと比べると、明らかに後退している。 BMWは「X2」を「メルセデスGLA」よりもタイトにチューニングしており、ショートストロークのサスペンションは敏感に反応し、段差などを吸収する。また、ESPは寛大に設計されており、スラロームでの見事なオーバーステアなど、単純にメルセデスのものよりも多くのことを可能にしている。 ステアリングはBMWの基準からすると軽すぎるし、フィードバックも(あまりに)少ない。しかし、ブレーキは傑出している!「X2」は100km/h時からわずか31.6メートルで完全停止する。比較すると、「GLA」は34.5メートルだった。燃費はマイルドハイブリッドの「X2」が、リッターあたり18.5kmだったのに対し、「GLA」は1リッターあたり16.3kmだった。