柔道女子 舟久保が準々決勝進出 2戦連続の延長戦でウクライナのビロディドを下す 相手のコーチが退場のハプニングも
「パリ五輪・柔道女子57キロ級・2回戦」(29日、シャンドマルス・アリーナ) 初出場の舟久保遥香(25)=三井住友海上=は2回戦でビロディド(ウクライナ)と対戦。延長戦の末、反則勝ちで準々決勝進出を果たした。 【写真】ビロディドを残して会場を去るコーチ 哀愁漂う美貌の横顔 開始直後から相手の猛烈な攻めに防戦一方となった舟久保。それでも冷静に対処し、勝機を探った。先に指導が与えられてしまったが、懸命に得意の寝技へ持ち込もうと仕掛けていった。 終盤にはビロディドに疲労の色がにじみ、1回戦から2試合連続の延長戦へ突入。試合中にはウクライナのコーチが退場となるハプニングもあった。相手の動きは明らかに鈍り、2度目の指導を受けて試合の主導権は舟久保に。最後は3度目の指導が与えられ、準々決勝進出を果たした。 1回戦では延長戦の末に大外刈りで技ありを奪い勝ち上がっていた舟久保。寝技を得意にしているが、これまで世界選手権は22、23年と2大会連続銀メダル。あと一歩で涙をのんできた。五輪では12年ロンドンの松本薫以来の頂点を目指し、パリへ出発前の取材では「今までで一番いい状態。仕上がっている。泥くさくしぶとく」と絶好超宣言していた。 ◆舟久保遥香(ふなくぼ・はるか)1998年10月10日生まれ、山梨県出身。富士学苑高卒業後、三井住友海上に所属。22、23年世界選手権2位。162センチ。得意技は寝技で「舟久保固め」と呼ばれる固め技を持つ。