【高級車ならぬ高旧車が流行中】一時代を築いたトヨタ・セルシオと日産シーマは国産高級車の文化遺産!
3代目日産シーマ(1996~2001年)
インフィニティQ45の兄弟車となった3代目シーマは、デザインテイストを刷新し、常識的な高級サルーンといった佇まいに。エンジンは従来のVG型から設計年次の新しいVQ型へ更新したV6ターボと、先代同様のV8を用意した。標準装備のサイドエアバッグや、1998年の前席アクティブヘッドレスト、1999年の自動ブレーキ機能を備える車間自動制御などは、日本初の装備だった。
4代目日産シーマ(2001~2010年)
新世代プラットフォームをベースとする4代目は、ショーファードリブンカーのプレジデントと基本設計を共有。エンジンは従来通りのV6ターボと、4.5L直噴となったV8を設定した。特徴はなんといってもヘッドライトで、7つの小型プロジェクターを円形に並べた形状から、配列が似ている機関砲にちなんでバルカンヘッドライトと呼ばれた。世界初のレーンキープサポートをオプション設定したことも話題となった。
5代目日産シーマ(2012~2022年)
4代目が2010年に生産終了してから2年弱、2012年に復活したシーマは、セド/グロの実質的な後継機種であるフーガを延長した仕立てで、パワートレインはハイブリッドのみの設定となった。これは、3.5LのV6をベースに、エンジンとモーター内蔵7速AT、プロペラシャフトそれぞれの間にクラッチを配置し、エンジンとモーターの動力を適宜使う1モーター2クラッチ方式と呼ばれるものだった。
木原寛明(執筆) 平井大介(編集)