公認候補選びに介入したとして窮地に立たされる韓国の大統領夫妻

「（韓国大統領夫人から）おカネを受けとったという話を聞きました。金額は500万ウォン（約55万円）だったそうです」 【見えてる】愛犬を胸にギュッ…！韓国ファーストレディ「スッピンで微笑む」妖艶な素顔写真 検察の取り調べに対し、渦中の政治ブローカーが運営する世論調査会社関係者はこう供述しているという――。 11月15日、韓国の昌原（チャンウォン）地方裁判所は政治資金に関する法律違反の疑いで世論調査会社『未来韓国研究所』の実質的運営者Ｍ氏への拘束令状を発行した。Ｍ氏は「オレが口を開いたら１ヵ月で政権が終わる」と豪語する有名な政治ブローカー。与党『国民の力』のＫ前議員が、公認候補に選ばれた際に政治介入したとされる。 ◆〈Ｋにしてやってくれ〉 「韓国では、この事件が政権を揺るがす大騒動に発展しています。尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領（63）と夫人の金建希（キム・ゴンヒ）氏（52）が関与し、Ｋを公認候補にした疑惑があるからです」（韓国紙記者） 大統領夫妻関与の疑惑が深まったのは10月31日。野党『共に民主党』の議員が、尹大統領がＭ氏にＫへの工作を依頼したとされる17秒間の通話記録を公開したのだ。録音されたのはＫが公認候補になる前日の’22年５月９日だという。 記録は以下のとおり。 尹大統領〈Ｋは（大統領選の〉予備選挙の頃から一所懸命やってきてくれた。（公認を）Ｋにしてやってくれ） Ｍ氏〈ありがとうございます〉 事態は大統領夫妻にとって、さらに悪い状況となる。検察が捜査を開始すると、政権発足当初「美しき大統領夫人」ともてはやされた金氏が、Ｍ氏へ金銭を渡したとされる供述が次々に出てきたのだ。 ◆夫の外遊に同行せず 「Ｍ氏の世論調査会社関係者など複数の人間が、次のような証言をしたんです。『（Ｍ氏が〉金氏から500万ウォンを受けとったという話を聞きました。おカネは（金氏が代表を務めていたイベント企画会社）〈コバナコンテンツ〉の封筒に入っていたそうです』『金氏はＭ氏に電話でこう話し喜んでいたとか。〈あぁ、ＫはＭ先生からの贈り物だわ〉と』」（同前） 金氏のスキャンダルが浮上するのは、今回が初めてではない。学歴詐称、知人からの高級バッグ授受、株価操作への関与……。相次ぐ疑惑に、国民の不満が高まり大規模な尹大統領への辞任要求デモまで起きているのだ。 「大統領夫妻の疑惑が強まると支持率は急落します。最新の発表では政権発足以来最低の17％まで落ちました。相次ぐトラブルで夫婦仲もギクシャクしているという噂もあります。11月中旬に南米ペルーなどで行われたアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議に、尹大統領に同行することが多い金氏の姿はなかった。夫人は、国内でも年内の活動を自粛するそうです」（別の韓国紙記者） 11月７日の会見で、尹大統領は「私と妻の振る舞いで国民に心配をかけお詫び申し上げます」と謝罪した。一方で「不適切なことをしたことはない」と疑惑を否定。野党は「支持率が１ケタになる日も近い」と猛批判している。政権への逆風は強まるばかりだ。